既発売の「35周年記念コンサート」のほぼ2ヵ月後に、歴史ある「モントルー・ジャズ・フェス」に登場したイエスの雄姿を捉えた作品。評価が星4つなのは、特典映像などが特に無いというだけのこと。最初に言っておくが、70年代の全盛期のいくつかの作品を除けば、公式発表映像のなかで、最も溌剌とした演奏ではないかと思う。
「35周年〜」同様、「海洋地形学の物語」製作メンバーによる演奏は、歴史あるイベントに集まったジャズなどにも造詣の深い観客の期待に応えようということか、はたまた同日次々にステージに登った多くの他アーティストへの対抗心か、とにかく溌剌としたダイナミックさが演奏に溢れている。
レパートリー的にも、「35周年」ツアーのレパートリーには無かったTrk1、2、3、4、14などの採用(特にTrk2、4などリック抜きで製作された「マグニフィケーション」収録曲を5人編成で聴けるのは興味深い)など、ファンサービスも余念が無い。(ちなみに、Trk8はハウのアコギ・ソロでさわりが聴けるだけです。全曲演奏かと思って期待して少々ガッカリ)
このバンド、ジョン・アンダーソンの歌声にまったく陰りが無く演奏アンサンブルにも大きな破綻は当然無いのだが、唯一出来不出来があるハウのモタリ、アラン・ホワイトのキメ、その双方がほぼ完璧に決まっているので、筋金入りの全盛期を知るファンでも安心して見られます。「悟りの境地」のスリリングさには興奮モノですし、以降、「アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル」の牧歌的かつフリーキーな展開から、「ラウンドアバウト」の大興奮のエンディングまで、本当に楽しめる作品です。
1.シベリアン・カートゥル
2.マグニフィケイション
3.クジラに愛を
4.イン・ザ・プレゼンス・オブ
5.天国への架け橋
6.南の空
7.同志
8.トゥ・ビー・オーヴァー
9.クラップ
10.ショウ・ミー
11.リック・ウェイクマン・ソロ・メドレー
12.遥かなる想い出
13.ザ・フィッシュ
14.悟りの境地
15.アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル
16.ラウンド・アバウト