ジミの67年モンタレー・ポップ・フェスティヴァルでの伝説の演奏を本編とした作品。ギターの歯弾き、背中弾き、アンプにギターをこすりつける、最後にはギターに火をつけて破壊する超有名パフォーマンスはこれまでも目にする機会はあったが、添付資料によると意外にも同フェスでのジミのステージ全体(フィルム・チェンジのために映像が残されなかったキャン・ユー・シー・ミーを除く)を演奏順にまとめたのは本作が初とのこと。ブライアン・ジョーンズによる紹介から、キリング・フロアー、フォクシー・レディー、ライク・ア・ローリング・ストーン、ロック・ミー・ベイビー、ヘイ・ジョー、風の中のマリー、紫のけむり、ワイルド・シングの計8曲をたっぷり堪能できる。音はDTS5.1Ch、ペネベーカー撮影の映像もクリア。
ロック史に与えた衝撃の点で、ジミの数あるライヴの中でこの約40分のギグが最高でしょう。ジミはまず英国で名をあげ、ビートルズやストーンズが注目したことが米国では無名だったジミのこの凱旋公演につながったこと、そしてフェス実現に至るまでの舞台裏を関係者の証言と当時の貴重な映像で綴るアメリカン・ランディングと題されたドキュメンタリーもロック秘史を知ることができ興味深い。そしてボーナス・フィーチャーが良い。まず、上記8曲中5曲について未発表の別カメラでの映像が楽しめる。そして白黒で音は悪く、曲の途中でとんでいる箇所もあるが、67年2月の英国でのエクスペリエンス最初期のライヴ2曲の貴重な映像も含まれている。私は伝説のパフォーマンスもさることながら、ジミ節でじっくり歌い上げるライク・ア・ローリング・ストーンの演奏が好きでたまらないが、本作では、本編、別カメラ、そして67年2月の本編よりスローな演奏で3度も楽しめ、こんなに嬉しいことはない。