パラレルワールドと呼ばれる多重世界があり、それぞれの世界は他の世界とは少しずつ違っている。ライラが住むのは、魂(ダイモン)が体の外に動物の姿として存在する世界。そこでは独裁的な支配が行われていたが、たくさんの世界を行き来するダストの謎が解かれることによって、この世界の支配体制が激変すると考えた政府がその探究を阻止すると同時に、ダストが影響をおよぼすダイモンを子供の体から切り離す実験を行っていた。ただ一つ現存する不思議な力を持つ黄金の羅針盤を手に、ライラは北にある謎を目指す。
背景だけでも複雑にもかかわらず、旅がはじまるまでの前フリの時間が短く、かつ旅の途中で鎧グマや魔女との出会いなどが満載で2時間を切る程度の内容であったために、あっという間に終わってしまったという印象で、退屈はしなかった。自分は原作も知らず、しかも吹き替え版で見たので、どちらかと言えば楽しく見られた。しかし、原作は相当厚い内容であるということは容易に推測できるので、原作を読んで映画を見た方は肩すかしに感じるかもしれないし、読んでない方であれば、字幕を見ながら理解するのがたいへんなようにも思う。
先入観なしで見た場合、この作品の世界観や物語構成は非常に面白く、それほど悪いとは感じなかった。ロードオブザリングが劇場版よりも1時間長いディレクターズカット版をDVDにしたように、連続物の劇場版は転けたら後がないだけに時間の制約が大きく、本作品のジレンマは理解できる。しかしDVDの仕様は本編の長さが劇場版と変わりないように感じるので、ディレクターズカット版が後日できる可能性に期待。内容そのものは個人的にはさほど不満はなく、後で原作を読む楽しみができたので、星4つの評価。