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ライヘンバッハの奇跡 (シャーロック・ホームズの沈黙) (創元推理文庫)
 
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ライヘンバッハの奇跡 (シャーロック・ホームズの沈黙) (創元推理文庫) [文庫]

ジョン・R・キング , 夏来 健次
5つ星のうち 2.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

滝から落ちてきたホームズを救った、のちの幽霊狩人カーナッキ。悪のモリアーティー教授の知られざる過去、電気式五芒星、そしてあの大事件の真実……二大探偵共演の物語。

内容(「BOOK」データベースより)

のちに幽霊狩人として知られる若き日のトマス・カーナッキは、美しい女性アンナ・シュミットに出会い、ともにライヘンバッハの滝へ赴くことに。そこで彼らは、滝の上で二人の男が争い、片方が突き落とされるのを目撃する。川を流れてきた男は一命をとりとめたが、記憶を失っていた。そんな彼らに迫りくる謎の男の影…。ホームズの大空白期間を埋める、二大探偵夢の共演の物語。

登録情報

  • 文庫: 494ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2011/7/11)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4488293034
  • ISBN-13: 978-4488293031
  • 発売日: 2011/7/11
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 シャーロック・ホームズの大空白時代を描くパスティーシュに、ホジスンのオカルト探偵・幽霊狩人カーナッキが客演する、と言う趣きの一冊。カーナッキが登場する作品が新規に出ると言うだけで満足な人は満足のはずです。ただし読者がホームズものの基礎的な知識を押さえていて、さらにカーナッキの存在を知っている事が前提になっている感はあるので、そういう意味では読み手に求めるハードルは高いと思います。
 上記の通り名探偵二人の競演ではあるのですが、カーナッキがまだデビュー前の二十歳そこそこ、さらに舞台がライヘンバッハの滝から始まると言うだけあって、繰り広げられるのはまさかのノンストップアクション。息もつかせぬ逃走劇がスイスからフランスへと展開していく手に汗握る展開。
 二大探偵が意地と持論をぶつけ合い、推理を議論して推理を競わせる…… みたいなのを期待していると、かなり豪快に肩すかしを食う恐れがありますが、まさかまさかが次々と続く展開はかなりの熱さと面白さがあります。
 推理ものとは言いにくいのですが、ホームズもの、さらにカーナッキものを読みたい方にお勧めです。ハードルは(あとお値段も)若干以上に高いので、そこを飲み込める方にぜひ。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
まあ満足 2011/8/11
By k84
カーナッキが好きなので、若くて割と純情な彼が良かったです。モリアーティ教授が悪の追及者から悪の実行者になっていく過程も、重みがあって面白かった。
ただ
・記憶を失ったホームズの仮の名前がサイレンスだったので、空白の時代にジョン・サイレンス博士として活躍するのかと期待してしまった
・推理ものと言うよりアクションもので、カーナッキの立ち向かい方もあまり頭を使った感じがしない
・密かに期待していたクトゥルー関係が全然出てこなかった
サイレンス博士も有名なオカルト事件簿ですし、カーナッキの推理力も後年はかなり高いのです。まだ若いとはいえ、その推理力の片鱗を見たかった。
 また、他の方が書いている時代考証の批判にも同意します。
 記憶を失ったホームズ自身が推理力で分析する過去の自分というのは面白かったです。あと、なぜかスリがめちゃくちゃ上手いところが面白かった一方、女性に花なんか持ってこないだろうと思います。
このレビューは参考になりましたか?
11 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 先に白状しますと、シャーロッキアンの端くれではありますが、ホジスンのカーナッキものは読んでいません。また、オカルトものもちょっと守備範囲外。
 そのため、この作品の魅力の一部を堪能できませんでした。そこは勘弁頂きたい。

 ホームズのパスティーシュとして考えると、モリアーティとの「最後の」戦いの結果のどんでん返しとか、モリアーティがどうやって「悪のナポレオン」になったかなどについて、面白いアイディアを出しています。それはそれで興味深い。
 でもね、作者の、ホームズの時代というかヴィクトリア時代への理解に、いくつか疑問があります。

 コカイン中毒らしいと言うことだけで麻薬の密売人と決めつけたところ。
 (当時コカインは合法な薬品です)

 娼婦上がりの学者が学会に衝撃を与える研究を発表するところ。
 (フローレンス・ナイチンゲール(1820〜1910)、ソフィア・コワレフスカヤ(1850〜1891)、ビアトリクス・ポター(1866〜1943)などの例を出すまでもなく、当時の世界は社会階層であり、その上に男性優位であった時代です。女であり唾棄すべき階層の娼婦が大学に通うなど、あり得るとは思えない。不自然です)

 銀行強盗や詐欺などの「高収入の」犯罪者の上前をはねるのなら「商売」も成り立つでしょうが、ヴィクトリア時代の娼婦と言ったら、生きるためにかつかつの収入さえあやしい階層から巻き上げて「悪の帝王」の商売が成り立つんでしょうか。道徳的にとは言わないが、あの人の矜持からして不自然では。

 その他、使用人(子守り)についての考え方なども、中流家庭は使用人がいてあたりまえというあの時代への理解が、作家には欠けていないかな。

 いくつか出された科学的な理論も怪しいのですが、それは別としてもホームズ世界の背景が納得できない。ストーリーについてのツッコミはあるけれど、ホームズのパスティーシュとしての評価はイマイチでした。

 トマス・カーナッキというキャラについて知識不足なので、譲歩して(笑)星はふたつとします。
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