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ライブドア監査人の告白
 
 

ライブドア監査人の告白 (単行本)

田中 慎一 (著)
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ライブドア監査人の告白
著者は、1999年から今年1月にライブドア事件が起きるまで、同社の監査を任されていた港陽監査法人の公認会計士である。同監査法人からは在宅起訴された者も出たが、著者は同社の犯した偽計取引や風説の流布、あるいは粉飾決算の疑いに直接手を貸した人間とは見なされず、訴追を免れた。しかしながら自らの意思で公認会計士の資格を返上し、今後は会計関連の職には関わらないと宣言した。同社の犯罪行為を見抜けなかったことへの“けじめ”だと言う。

本書を執筆したのもけじめの1つであろう。ライブドアの内幕を知る人間として、子細な具体例を示しつつ容赦なく糾弾していく。堀江貴文被告を含む旧経営陣に対しても同様に厳しい評価を加える。架空取引による粉飾会計については、事件の前から「何かがおかしい」と感じ取っていたにもかかわらず正せなかったと猛省しつつも、「シロかクロかはっきりせず、どこまでいってもグレーのまま。当局の捜査とは違って会計士の監査手続きでは限界がある」と弁明する。

同社の本業たるIT事業には収益性がなかった事実や、投資事業のうまみを平然と口にし始めた旧経営陣の暴走を挙げて、同種のベンチャー企業に対しても警告を発している。


(日経ビジネス 2006/07/10 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)



出版社/著者からの内容紹介

なぜ? 
それが、ライブドアへの強制捜査の報にふれた時点での私の偽らざる感想だった。こうした行為を、「偽計取引」や「風説の流布」と解釈することには違和感があったし、これくらいのことであんなに大々的な強制捜査などやるのだろうか、と思われた。
これは、ある意味別件逮捕なのではないか?
やはりこの先、さまざまな闇が明るみに出るに違いない。しかも、「粉飾決算の疑い」があるという。監査を担当している会計士としては、最悪の事態を想定するしかない。
私も逮捕されるかもしれない・・・・・・。

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5つ星のうち 4.0 読む価値はある本だが、著者のその後には注意, 2008/7/10
2008年2月、ライブドアとは関係のない事件(ICF社の偽計取引事件)で著者は逮捕された。その後、不起訴処分になったようだが、問われたのは不当に高い価格の株価鑑定書を作成したことによる罪で、本書の出版以前の業務についてである。なお、その際の報道では「公認会計士田中慎一」とされていた。本書で高らかに宣言された公認会計士資格の返上はなされなかったようである。そのようなことも考慮しながら読んでいただきたい。

個人的にはライブドア事件は、純粋に会計不正事件としてとらえれば、極端に悪質なものではなかったように思っている。著者も本当はそう思っていたのではないだろうか。問題視されていないもっとひどい話が当時はたくさんあったじゃないかと。また、著者は経歴を見る限り30歳そこそこでライブドアの監査報告書に署名をすることになったようだ。色々書いているが、内心は嬉しかったはずである。そんなことも考えながら読むと面白いかもしれない。

本書自体は、やや皮肉を込めて言えば「優等生の反省文」としてよく書けている。(本書の出版自体が重大な守秘義務違反であることを除けば)内容もごもっともなものである。読む価値はあると思う。文章も緊迫感がありながら平易であり、読み手は選ばない。
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5つ星のうち 3.0 真相は当事者じゃないと分からないけど, 2008/3/1
真相は当事者じゃないと分からないので、なんともコメントのしようがないけれど、「分かってたけど、自分だけは何とか不正を止めようとしてたんだ!」という著者だが、この本を通じて伝えたかったことはなにか?結局自分は事件とは関係なかったんだ、と人によってはそう捉えられてしまったとしても仕方ないだろう。
もちろん、このようなことが起こらないようにと、他の会計士に対しての戒めもあるだろうが、なんとなく、著者が「告げ口」をしてるように感じてしまうのは私だけではないだろう。





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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 面白いです, 2008/5/31
私は公認会計士を目指している身なので、座学とは違う、現場での監査というものを垣間見られた気がしました。展開が速く、読みやすくて、飽きない本だと思います。

ただ、他の方も書かれていますが、自己弁護本のように思いました。

公認会計士としての自分の責任を明確化した上で、違法行為に荷担しなかったから、自分には責任がないというのが裏の主張のように感じられてなりません。

確かに、監査人としての権限や能力に限界があり、監査基準にも公認会計士の限界と責任の範囲を明示しているので、改めて自分の責任の範囲を世間に明確化する必要はあると思います。会社側に違法の事実を組織ぐるみで隠蔽されてしまっては、公認会計士も対処のしようがないありません。私も公認会計士の勉強を始めるまでは、監査という仕事を勘違いしていたので、元監査人の著者が世間に本当の自分の責任の範囲を示したい気持ちも察します。

ただ、プライドが高いのでしょうか、自分に責任はあると書きつつも、文章の雰囲気からそれが建て前のように感じてしまい、少し鼻につくところもところどころありました。

以上のように、自己弁護本ではあると思いますが、本全体としては、ライブドア事件の舞台裏を詳細に書いた本であるので、一読の価値はあると思います。
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