ここ数年、ライフハック本は雨後の筍のごとく、出版されている。その多くは、クラウドアプリやiPhoneといったデジタルツールの使い方に終始している。それはそれで、役に立つし、自分も好きなんだけど、この著者の一連のライフハック本は、ちょっと変わっている。
この本でも記憶を助けるツールとして、Evernoteについては触れられているが、それは、あくまでも道具として。むしろ、著者の主眼は、そういったツール(デジタルにしろアナログにしろ)を活用すると、なぜ、仕事の効率化につながるのか、言い換えると、仕事を効率化するためにはどういったことを心がけ、そのためにどういったツールをどのように使うべきなのかにある。
そしてその背景にあるのは、著者の専門でもある心理学や脳科学だ。そこが他のライフハック本との大きな違いであり、この著者の本を読むべきお大きな理由だ。
この本でも、メモはなぜ取るべきなのか、頭にあることをすべて書き出すことがなぜいいのか(これはGTDの基本)などを、実例や心理学の研究例を交えながら、分かりやすく説明してくれる。特にいいのは、「どうしてうまくいかないのか」ということを心理学的に説明してくれるところ。ただ、頑張るだけではうまくいかない。うまくいかないのは自分の頑張りが足らないからなんて思わなくて済むところ。人に優しいライフハックって感じかしら?