ライフ・ハックを日本的な社会/文化の中に根付かせようと活動している小山龍介さんの新刊は、自分でライフハックを作るための心構えを説く、という若干、というかむしろかなり抽象的な話題になりがちな書物に仕上がっている。
これまでの著作に親しんできた人にの中には本書を読んで、すぐに実行できる“○○ハック”の紹介が少ないことに戸惑う人もいるかもしれない。だが、著者にとってはそれも計算の内だろう。冒頭からいきなり「おっ、すごいところからネタを持ってきたなぁ」という大技を繰り出しているところからもそれが伺える。
そして通読してみれば、真のライフハックとは、○曜日には△をしてリフレッシュ、マインドマップを活用して一人でもブレインストーミング、といったカッコよくて“デキる人間”に見えるライフハックを与えられるような奴はライフハッカーではない、という厳しいメッセージが聞こえてくる。だから副題に「ライフハックのつくりかた」とあるのだろう。
本書はそういった“心意気”を感じ取るための本である。
★が4個なのは、「つくりかた」の本にしては抽象的な点と、随所に紹介される様々なエピソードやネタがいかにも松岡正剛の影響を受けまくっています!といった感じで、だったら松岡の本を読むよ、と思ってしまうから。