本自体廃刊なので、新品は手に入りにくいが最近マーケットプレイスで古本として出品されていたので購入してみた。
表紙は何やら、数学的物理的に難しく見えるが、内容はもちろんそういった側面もあるが、文章の殆どはライダー側からみたバイクの運動状態の理論的説明であり、別段公式や関数に詳しくなくても全く問題無い。寧ろこの本の内容をイメージで的確に表現した表紙デザイン。
「バイクという乗り物は自動操舵機能・タイヤのグリップによって走っていると考えられるので、その性能を活かしたライディングを考えていく」という論法です。
バイクライディングにおいては、「リラックス」「外足荷重」「内足荷重」「膝擦」云々と言われる事がありますが、本書ではその実際面は荷重・抜重であるという事に重きを置いています。
例えば、スポーツライディングにおいて、「メリハリが大事」と言われます。
バイクの上での上半身の起こし・伏せ・旋回初期段階でのイン側への移動等が代表的ですが、それらのメリハリ論は、精神的にライダーが次に何をすべきかを意識づけさせる意味合いで言われることが多い。
が、本書ではそれらの身体の動きは重力、遠心力、慣性力の抜重の為に行うものであり、フォームの為では無いという事が説いてあります。
勿論、トレーニングや反復練習はスポーツの基礎構築の鉄則です。学校のクラブ活動や、スポーツ教室でも初級の段階では理論よりも、とりあえず基礎構築ということで延々と反復練習させることと思います。そういう意味で、一般に見聞きするライテク論は間違いとは言い切れない。しかし、その言わんとしている本質を理解しないまま闇雲にトレーニングする事の危うさは本書でも指摘しておられます。本書は一つのステージアップへの支援を促してくれます。
具体的にフォームはこうしなさい、的な解説ではありませんので初級の方には、やはり写真付きカラー本のようなライテクお助け本の方がイイでしょう。
バイクを何台も乗り継いできた様な方で、テクに興味をお持ちの方辺りのライダーには良い本と思います。
著者としては、本書は未だ発展段階としており、現在は新しいライディング技術「常足ライテク」の開発に勤しんでおりますが、それでもバイクで起こっている物理現象は不変なので、この本は読む価値有りです。
又、著者のライテクDVDも販売されているので、そちらも参考にしてみてください。