。。とこういう好意的な表題を書くと、すぐに某掲示板あたりから、アンチ長徳の人間たちが、こぞってマイナスレビューで応酬してくると思うが(この国の雰囲気もギスギスして全く嫌なご時世になったものだ)、そういうひねくれた連中には構わず、自分の感じたことを「素直」に書かせてもらう。
これまで出版されてきた田中長徳の本は、だいたい全て読んできたが、その中でも本書は、これまでの著者のライカや人生経験と現在の心境などを上手く絡めていて、昔の間違いだらけのカメラレビューのスタイルを彷彿とさせる。
特筆なのは、著者が共産主義時代だった昔のプラハを撮影した作品群で、その当時の社会の雰囲気や著者のもっと若かった頃のフォト・アイなどが、写真の中に自然に溶けこむように写しこまれていることだ。それだけでも長年の長徳ファンには、十分にこの本を手に入れる値打ちがあるだろう。
著者もそろそろ人生の晩秋(21:10あたり?)を迎えられたので、これまでのライカ人生の一つの区切りとして、こういう集大成的な本を出したのは大いに意義があると思う。もちろんライカ使いの古老として、今後も我々カメラ人類の「希望の光」となるような作品を精力的に発表されることを期待して、このレビューの締めくくりとしたい。