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ライオンとであった少女
 
 

ライオンとであった少女 [単行本]

バーリー・ドハーティ , 斎藤 倫子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,680 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

「強くなりなさい、アベラ」母親の最後の言葉だけを支えに、異国の地でたった一人放りだされた少女は生きていった。家族とは、人の幸せとはを問う、カーネギー賞受賞者による感動作。

「強くなりなさい、アベラ」母親は最後にそういい残して、息をひきとった。村から歩いて何日もかかる遠い病院にいったのに、薬がなくて、なにも手をつくせないままに死んだのだ。絶望とともに村に帰った9才の少女アベラを待っていたのは、冷たくなった幼い妹の亡骸だった。肉親をつぎつぎに亡くし、孤児になったアベラは、イギリスへの不法入国をたくらむ叔父にだまされて、ロンドンに連れていかれ、そこで放りだされてしまう。アベラは絶望のなか、母親の最後の言葉だけを心の支え、歯を食いしばって生きていた。そのころ、そこイギリスで、同じ年頃の少女が、母親の愛情と親子の絆を信じられずに苦しんでいた。苦しみさいなまれるふたつの魂がであったとき――。家族とは? 親子の絆とは? 人の幸せとは? 人にとって本当に大切なことを問いかける、カーネギー賞受賞者による感動作。

内容(「BOOK」データベースより)

「強くなりなさい。わたしのかわいいアベラ、強い子になるのよ」母の最後のことばだけをささえに、ひとりぼっちで生きている少女。自分とはまったく似ていない母から、のけものにされている気がして、愛情を信じられなくなっている少女。絶望的に傷ついたふたつの魂がであったとき―。

登録情報

  • 単行本: 288ページ
  • 出版社: 主婦の友社 (2010/1/27)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4072628751
  • ISBN-13: 978-4072628751
  • 発売日: 2010/1/27
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.5 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 635,576位 (本のベストセラーを見る)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ひこ・田中 トップ100レビュアー
形式:単行本
 タンザニアの少女アベラは、父親が死に、村の慣習によって家土地は父の弟のものとなり、母親と二人放り捨てられ、過酷な暮らしの中で、母親を亡くしてしまいます。信じることを失った彼女をかろうじて支えてくれているのは、彼女を引き取った母方の祖母。しかし、無教養でもある祖母は、イギリスから不法入国で追い返された息子の策略で家土地を奪われ、アベルはこの叔父が再びイギリスに入国するための道具にされます。つまり、イギリス女性と偽装結婚した叔父はアベルを二人の間に生まれた子どもということにして、偽装家族でイギリスに入国を企てたのです。入国の後は女の子を欲しがる人間にアベルを売り払つもりでした。
 叔父は捕まり、アベルだけが叔父が偽装結婚した女とイギリスへ。もう必要のない彼女は虐待を受けます。
 一方、舞台はシェフィールド。タンザニア人と結婚し、今は離婚している白人の母親を持つ娘ローッザ。甘やかされて育てられていますが、なんと母親が黒人の養子を迎えたいと言い出したのです。怒るローザ。自分以外の子どもを母親は欲しいのか? そして自分が黒人だから黒人の子どもを欲しいのか? 彼女は荒れます。
 物語の視点はこの二人の女の子に交互に切り替わって進んで行きます。読み慣れていない人には読みにくい構成ですが、巧く捕まってください。捕まれば大丈夫です。
 イギリスに渡る前、好意で祖母が、古くからの風習であるクリトリス切除をアベルに行う(女性は快楽を得てはいけない)などといったエピソード(アリス・ウォーカー『喜びの秘密』、キャディ・コイタ『切除されて』参照)も、きちんと書き込まれています。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
タンザニアで貧しいながらも心豊かに暮らしていた少女。しかし、病と貧困が蔓延した土地で次々に愛する肉親を失う。一方、イギリスで何不自由なく育った思春期の少女は、母親との愛にあふれた暮らしに変化が訪れることを恐れながら過ごしている。
客観的な本文に二人の少女の独白文が加わり、きめ細かな心理が描かれる。少女たちの綴る文章の、様々な物事の形容表現がすばらしい。
アフリカの現状と、イギリスの社会福祉の厚み、養子縁組の流れがよく描かれており、大人にもとても勉強になる。アフリカで行われている女性の通過儀礼にも触れており、小学生にはショッキングな内容かもしれない。児童書というくくりには収まらない。ヤングアダルトから大人にも読み応え充分だ。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
お話という形の中で現代を描く児童文学の力作です。

社会問題であるアフリカにおけるエイズ・HIV、
いまだ続く少女割礼の風習、児童売買、
養子斡旋を担う社会福祉事務所の事情を背景に、
家族について考えていく機会を促すと同時に
どうにもならない状況下でも絶望せずに
時には叫び声をあげながらも前向きに生きていこうとする少女に
希望を見出します。

知る楽しみと
少女の心の叫びに寄り添いながら疑似体験する喜び、
ラストはたぶんこうなるだろうと思いつつも、
物語にゆだねる心地よさを満喫できます。
亡き母の声とそばに力強い大人がいて
安心感を与えてくれるところも児童文学の王道です。

目立ちたくない、大勢の中に溶け込みたいと
「黒のズボンとオリーブグリーンのトレーナー」で出かける繊細な気持ちなど
それぞれの場面において、その心情が細かく丁寧に描かれており、理解できました。

同じ黒人だからという理由で、タンザニア生まれの少女・アベラを
英語しか話せないナイジェリア人家庭に預けてしまう
いい加減な社会福祉事務所の事情を、
「白人だからといってロシア人をフランス人の里子にだすよう」と
言い切る心地のよい皮肉なども素敵。

カーネギー賞受賞作品『ディア ノーバディ (新潮文庫)
に勝るとも劣らない心の葛藤を丁寧に描き、かつ冷静な視線を持つ作品です。
誰かが手渡していかないと出会えない類の本かと思われます。
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