本を読んで感じたのは、彼女が人並み外れたエネルギーの持ち主であること、そして、彼女のアートが「コミュニケーションすること」「メッセージを送ること」をベースにしていること、平和活動にも熱心で「芸術家の仕事は社会の価値を変えること」と信じていること、非常に母性的で女性らしい面をもち、偏見に対して傷ついてきた繊細な人であること、などだ。
戦前に生まれた女性として珍しいような自由な発想、男女関係も含めてタブーや常識にとらわれない生き方は、当時の一般的な日本人とはスケールが違う。そのせいか、レノンとのスキャンダルもあって、彼女のアートは長く日本で評価されなかったという。一方、欧米では解散の原因になったとビートルズファンに非難され、長く偏見の対象となってきた。魔女的に見る人も多かったらしい。そのことでは傷ついてきたと、本人が以下のように書いている。
「空の美しさにかなうアートなんてあるのだろうか。私はただ私でありたい、と思って暮らしてきただけだ。その私であることが、そんなに怒りをうけるのだったら、人間社会は怖い」。
レノンの死後、彼女のアートは国際的な評価を受け、今も精力的に活動されているという。これから彼女の作品や活動に注目していきたいと思う。