作家の野中さんがアメリカ人男性と結婚していたころの経験を描いたデビュー作。
アメリカではじめた新婚生活。近所の奇妙な人たちを日本人女性ヨモギ(風変わりな
痩せた日本人女性でアメリカ社会で生きてる、ということで読んでいる間
菊池凛子のイメージがなんとなく浮かんだ)の目を通して描いた表題作と、
窓子が、夫の実家でウエディングパーティーを開いてもらうことになり
夫の家族や友人たちに振り回される「アンダーソン家のヨメ」を収録。
「アンダーソン〜」のほうが、パーティーの描写とか夫の家族の描写が
生き生きしていて面白い。野中さんの最近の文体って一言で言うと舌ったらずで
悪く言えばぶりっこなかんじがするけど、デビュー当時は、日米のカルチャーの
ハザマでシニカルにハスに構えてたところもあったみたいで
文体もクールで魅力的だった。人種差別とか政治的な背景がどうの、という
重たい話も軽やかに井戸端会議的な目線で書かれているので、興味深かった。