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ヨハネスブルクへの旅
 
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ヨハネスブルクへの旅 [単行本]

ビヴァリー ナイドゥー , 橋本 礼奈 , Beverley Naidoo , もりうち すみこ
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「母さんをつれてこよう。でないと、ディネオは死んじゃう!」赤ん坊の妹が、重い病気になった。ナレディの心に、おさない妹を思って、不安がしのびこんでくる。「つれてくるって、どうやって?」弟のティロは面くらっている。ふたりの母親は、三百キロもはなれたヨハネスブルクにいて、住みこみで働いているのだ。アパルトヘイト下の南アフリカ。黒人居留地に住む姉と弟が町へ旅をするあいだに、さまざまな矛盾に遭遇する。現在の社会や人間性についても、読み手の心に強く語りかける作品。ペアレンツ・チョイス賞オナーブック受賞。

内容(「MARC」データベースより)

アパルトヘイト下の南アフリカ。黒人居留地に住む姉と弟が町へ旅をするあいだに、さまざまな矛盾に遭遇する…。アパルトヘイトが、特に子どもたちにどれほど深刻な影響をあたえたか、強く語りかける物語。

登録情報

  • 単行本: 119ページ
  • 出版社: さえら書房 (2008/04)
  • ISBN-10: 4378014777
  • ISBN-13: 978-4378014777
  • 発売日: 2008/04
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 世界でおこっている本当のことを学びたい――少女が作者に書いた手紙より, 2009/6/24
レビュー対象商品: ヨハネスブルクへの旅 (単行本)
 アパルトヘイト(人種隔離政策)をとっていた南アフリカを舞台にした物語。(訳者あとがきによると、1994年に人種差別のない選挙を行い、民主主義国となっている。)

 黒人の少女ナレディの母親は、350キロも離れたヨハネスブルクで白人の家族のもと住み込みで働いている。ある日、ナレディの妹が重い病気にかかってしまう。熱がさがらず、日々容態は悪化している。まだ赤ん坊のディネオの泣く声がどんどん弱くなっていくのを見て、ナレディは弟のティロと2人で、母親を家に連れに帰ろうと思い立つ。お金もないのに、350キロも離れた土地へと……。

 家から離れての旅は、母親に妹の具合を知らせたい、その一心ではじまった。アパルトヘイトの時代、黒人の子ども2人がお金も持たずに旅をすることがどんなものか。物語はそんな中でも人との出会いを織り込み、母親と再会する子どもたちを描く。家ではない場所で会う母親の姿からナレディは、いまの生活に対して深く考えるようになる。なぜ、肌の色が違うだけで、これだけの辛苦をなめなくてはいけないのか。120枚弱という決して長くない物語だが、もりこまれていることがらはとても深く、視野を広くもって世界をみることの大事さを教えてくれる。

 そして力強い言葉で書かれた「訳者あとがき」は子どものみならず、大人の心も強くゆさぶる。作者は反アパルトヘイト運動に身を投じ、後にイギリスに亡命。そこで初めて発表した児童向け小説が本書だ。発表当時、南アフリカはまだアパルトヘイト体制下にあったため、この本の出版は禁じたが、ほかの多くの国々の子どもに読まれ、その中のひとり、11歳の少女が作者に手紙を送ってきた。帯にも引用されたこの手紙は強烈に胸を打つ。

「わたしたち子どもだって、この世界でおこっているほんとうのことを学びたい。どうして、それを制限するのでしょう? わたしたちが早く知れば知るほど、わたしたちは知性的な人間になる。それが、この世界を平和にする方法なのに」
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「知る」ということ, 2009/6/28
レビュー対象商品: ヨハネスブルクへの旅 (単行本)
アパルトヘイト時代の南ア。妹が重い病気であることを知らせようと、小さな村で暮らす12歳と8歳の姉弟が、遠いヨハネスブルクで住込み家政婦として働く母のところへと向かう。厳しいながらも安定した日常と家族の庇護のもとから初めて外の世界へ出た二人は、さまざまな人の善意に助けられてなんとか母を尋ねあてる道中で、自分たち黒人の置かれている過酷な状況を目の前に突きつけられ、さまざまな疑問を抱く。
なぜ黒人は常に許可証を携帯していないと逮捕されるのか。なぜ白人と同じバスに乗れないのか。なぜやっとたどり着いた母の勤め先に泊めてもらうことができないのか。なぜ父は遠い鉱山で働いてごくたまにしか帰宅できない暮らしを続けた揚句に体を壊して早死にし、今また母は子供たちを祖母に託して、白人の家で早朝から夜遅くまで身を粉にして働かねばならないのか。それでもなお、幼い妹に十分な栄養を摂らせることのできる暮らしではないのか。
二人の旅は、目覚めの旅でもあったのだ。
アパルトヘイト政策のもとで苦しむ黒人たちのやりきれない思いが、そしてそれが改革のエネルギーへとつながっていく様子が、この幼い姉弟の物語から力強く伝わってくる。

これは単に、「よその国」の「過去」の物語であるにとどまらない。残念なことに、差別はまだいたるところに存在する。差別される側の痛みに気づくことのできる人間になるためには、まず「知る」が第一歩。なるべく多くの子供の読者にぜひ読んでもらいたい作品だ。もちろん、大人にもいっしょに。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 小学生の課題図書ですが…, 2009/5/8
レビュー対象商品: ヨハネスブルクへの旅 (単行本)
こどもたちの、母親が働く町への一生懸命な旅です。母親に会うまで、さまざまな人々との出会いを通して、自分たち黒人がこの社会からどんな待遇を受けているのか思い知る旅でもあります。
白人優位社会の中で、でも黒人だって生きている。虐げられているとはいっても踏まれっぱなしでなく、実に身近に死がごろごろしているけど、でもそれぞれに「生きている」。感じたり考えたり憤ったり諦めたり。どこの社会にも大なり小なり理不尽は存在するけど、みんな生きてるよなあ、と思いを馳せる読後です。
親子で読みたい本です。親の世代ならきっと社会の教科書で「南アフリカ」『アパルトヘイト』は知っているでしょうが、ただの知識でなくなること請け合いです。
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