昔からヨーロッパのマンガが大好き!というわけではない、一介の「マンガ好き」としての『ユーロマンガ』讃をひとつ。
大友克洋氏や谷口ジロー氏をはじめ、ヨーロッパの作品に影響を受けたマンガ家諸氏がけっこういらして、なんとなく関心はあったんだけど、洋書店に行ったからといってスッと買えるものばかりでなし、インターネットの恩恵はあっても、一作家一作品を購入していくのは、色々な意味で難しかった。
それが今回、『ユーロマンガ』という「雑誌」として、複数の作品をまとまったページ数で、何より「本」という形式で手に取ることができるようになったのは、大変うれしい。
また第一巻に比べ、より「マンガ」という媒体に適した自然な口語に近づいたことで、ぐっと読みやすくなった印象がある。コラム、あらすじ、キャラクター紹介があるのも大きい。なにしろ第一話を読んだのは半年前だから、いーかげん忘れてたりして(笑)。
そうやって読み込んでいくと、アートというイメージばかりあったクレシー氏が、案外コミカルでかわいらしい絵も描いていたり(p104)、『ブラックサッド』は「物語」として引っ張っていくものがあるし、他の二作品も、やはり読んでよかったと素直に感じる。
あとは『スカイドール』の下絵(p27)が見られたのが嬉しかった! できあがった作品は勿論、その「過程」にも深甚の興味を抱くものとしては、こういうラフスケッチが見られるのは何よりの眼福。
できることなら他作家のラフも見てみたいな――と。クレシー氏が京都滞在の折に描いたスケッチはすばらしく(季刊エス 08年10月号)、こうしたものが「おまけ」として付いてくれば、こんな嬉しいことはない。
そういう期待もさせてくれる気概あふれる本なだけに、今後とも微力ながら応援していきたい。