本書の帯には、「イスラム教もキリスト教も仏教も、世界のすべての宗教は一つの信仰から始まった」とありますが、まさにこの本を読むと、我々人類の精神史が理解出来ます。本書では、そんな神秘思想を、俯瞰し、共通項を探ることで、古代の人が文化の違いを超えて到達しようとした領域を説明しています。その幅の広さは、肉体の鍛錬に始まり、占い、マントラと言ったオカルトの世界をも解明し、それが宗教へ続いていく道筋を丁寧に解説しています。それらが一部の地域だけで行われたのではなく、ヨーロッパ、中近東、アジアに至るまで普遍的に行われていた事に驚きを禁じ得ません。ジェームズフレーザーが、「金枝篇」で書ききれなかった真実が本書にはあります。