立ち姿勢でなければ段差を登れないなど不備も目立ちますが、自分がプレイした限りは芸の細かさと新ジャンル開拓への熱意を感じました。
他のレビューでは、システムを理解せずに批評している意見が散見されます。勝手ながら後の購入者の助けになるよう以下にそれらの訂正を書き連ねます。
画質が粗い
通常画面では確かに粗さも感じられますが、スコープ画面では徐々にピントが補正されていく様子など芸の細かさを感じます。
動きがモッサリ
CODなどと比べると違いも強く感じられますが、多分に個人差もありましょう。スピード感を大事にする方は留意。
交戦距離が近すぎる
最長狙撃でも400メートルほどです。
スナイパーと聞くとキロメートル単位の長距離狙撃を連想しがちですが、一口にスナイパーと言っても部隊や任務に応じて様々な性格があります。
動静、能動受動、攻守などの性格に併せて得意距離や得物も変わってきます。
主人公は海兵隊スナイパーなのでスカウトとしての性格が強く、比較的近距離での狙撃も極端に不自然ではないと思います。
弾が真っ直ぐ飛ばない
標的までの距離が遠いほど弾道は低落し、着弾までタイムラグもあります。
またフィールドには常に風が吹いており、これも弾道に影響します。時として数十メートル規模の突風が吹くこともあるので風速計から目を離さないようにしましょう。
心拍計と連動した手振れもあります。長距離を走った後や負傷時、息止め集中モード時などは心拍数にも注意しましょう。(前述の距離を考えると不自然な時もありますが演出なので楽しみましょう)
レティクルが飾りではなく照準の目安になります。
敵の超索敵性能
主人公は常にギリースーツを着た状態なので、茂み以外の場所では激しく目立ちます。100メートル離れていようが、匍匐していようが、ギリースーツと植生が合わなければ即座に見つかります。
カモフラパターン固定のメタルギアソリッドを想像すると分かりやすいと思います。
敵の警戒度を表すステルスメーターがあるので、このメーターが上がらない行動を心掛けましょう。立ち姿勢で走り回っていると確実に見つかります。
ただし深い茂みで匍匐していれば、数メートルの距離でお見合いしても気づかれることはありません。投げナイフで仕留めましょう。
敵がレーダーに映らない
開けた場所にいる敵兵は最初からレーダーに映っていますが、入り組んだ場所など障害物の多い場所では死角にいる一部の敵は映りません。
スコープ画面で目視して初めてレーダーに映るようになります。
ヘッドショット時の演出で弾丸視点になりますが、これが索敵の材料にもなります。
撃つと警報を鳴らされる
そういう時は「撃たない」という選択肢もあります。スナイパーにとって「発砲」とは己が名刺を相手に投げ付ける行為です。
敵は仲間が撃たれるところや死体を目撃した時に警戒し始め、この状態では隠密行動が困難になります。中には警報を鳴らしに行く為に一目散に逃げ出す敵もいます。
レーダーには敵が向いている方向も表示されるので、敵兵の視界を意識し、倒す順番を考慮しながら迅速に始末していく必要があります。
プレイ中は基本的に、不用意に動けば動くほど、無闇に撃てば撃つほどに自らを濃密な警戒網へと追い込んでしまいます。
他のFPS作品では、走り回るほど、撃ちまくるほどに状況が好転していく場合が殆どです。
この全く逆の現象がFPSに慣れ親しんだ人ほど強い違和感となり、低評価の主因になっているのかと思われます
敵の攻撃力が異常
現実世界でもそうなのですが正面切っての撃ち合いの場合、単発の狙撃銃は連射できるアサルトライフルにまず撃ち負けます。
スナイパーという兵科は、位置を暴露されたり他の銃と同じ土俵に立った時点で負けが確定する難儀な存在です。(だからこそその土俵の外から狙撃するのですが)
恐らくそれを強調表現する為に、敵に発見されたペナルティとしての超火力なのでしょう。
しかし十二分な索敵、敵情観察、進攻ルート選定、隠密行動、そして精密な狙撃を駆使すれば、ゲーム中で鳴り響く銃声の数は敵兵の人数分かそれ以下になります。
適切な行動をすればイベント戦以外でその火力に晒されることは無くなるでしょう。
要人暗殺後は警報が鳴り響き敵の包囲と追跡が始まるので、ひたすら逃げの一手です。
カウンタースナイプ戦では敵スナイパーのスコープの反射光を見逃さないようにしましょう。
以上のことなどから、このゲームは「スナイパーライフルで戦う」のではなく、「スカウトスナイパーになって戦う」という意識が必要になると思います。
この意識を前提とした時、ここの大多数のレビューとはまた違う評価がされることもあるかと思います。
購入をお考えの方はこの意識を心の片隅に置いてプレイされるといいでしょう。
長文と度々の加筆、失礼しました。