門外漢にはつらい一冊だった。教養としての「たしなみ」は、本書では達成できないと思う。
ユング研究者の著者のもつ、研究対象への情熱はわかるのだが、ジャーゴン(専門用語)や
独特の言い回しなどが、頭にすんなりとは入ってこなかった。残念。
なお、ユングのナチ協力については、小俣『ドイツと精神医学』(講談社現代新書)がある。
こちらはユング派の人からは総スカンを食らっているらしいが、そんなのは門外漢には関係
ない。そして、こちらのほうが遥かに読みやすく、教養として「たしなむ」ことができる。
もちろん、秋山さんの著作も、専門家にはいいのかもしれない。
だとすれば、新書のラインナップには入れるべきではなかった。