美波・大田・村上淳…ファッション業界にコネをもつ
猪俣さんらしいキャスティングで話題性は十分。
だが、知識も技術も思想も無い監督の映画の何と散漫な事か。
思春期の少女を描いた作品だが、人間はこの映画の様に単純だろうか。
この映画の登場人物は「中身」が無い様に私には思えた。
朝ドラより下手な演技と演出、類を見ない最低シナリオと台詞。
プロとは思えないカメラと編集、録音技師も最低で音声は所々割れている。
屋外のシーンなのに室内録音した残響が素人で解るレベルで聞き取れる。
(あるいはよほどミキシング段階でヘマをしたか)
世の中には一度も本編に映らない小道具のノートの中にまで
登場人物の日記を丸々一冊分書かせる様な監督が居ると言うのに…
技師、監督、共にあまりにもお粗末である。
かの黒澤明も、一度も開ける事の無い無数の薬箱の一つ一つに、
手に入りづらい薬草を当時の方法で(時代劇だから)保管していたそうな。
「そういう、無駄な事の積み重ねで、映画ってリアルになっていくんだ」と、
黒澤は宮崎駿との対談で語っている。
この映画は無意味な効果音と音楽が全編を塗りつぶしている、何故か?
音楽や効果音を入れないと、単調すぎて間が持たないからだ。
時間軸がバラバラで、カットの繋ぎもバラバラ、台詞は8割アフレコ、何故か?
演出もシナリオも練りこまれておらず、大半が無意味なシーンだからだ。
二人の女の子の会話と動作の中にこそ、この映画の全てがかかっている。
なのになぜアフレコなんだ??なぜ抽象的なカットばかりなんだ??
これでは何も伝わらない。「かわいいね」はい終わりである。
作中、映画館のシーンがあるのだが
二人の少女は「つまらないわ」「きっとそのうち面白く…」と
我慢して映画を観ている、その二人の気持ち、そのまま私の状態である。
しかも、結局最後まで観ても面白くは感じられなかった。
評価出来るのは女優の顔が可愛い事、部屋のセットが可愛い事。
二人のプロモーションビデオとしては、それなりの評価が出来る。