ユビキタス情報社会の構築には、技術だけでなく社会の仕組み、制度の設計までを視野に入れる必要がある。システムを社会的に成り立たせるには、知的財産権の問題、責任の切り分け、セキュリティーやプライバシーに関わる法律の整備、社会意識の醸成など、多くの枠組みを構築していかなくてはならない。食品トレーサビリティー(生産履歴の管理)システム、ユビキタス場所情報システムなど、実際の調査・研究事例を取り上げ、課題を追う。
ユビキタス情報社会は巨大な社会規模の情報システムととらえることができる。ある程度以上の規模の情報システムに共通することだが、ユビキタス情報社会でも「最大限の努力はするけれども、完全責任は負えない」という「ベストエフォート」の考え方が重要になる。システムの構築は産官学民の連携が必要。きっかけを作るのは「官」だが、東京大学などの「学」は、産官学民の広い協力体制のハブとしての役割を担うべきだろうと提案する。
(日経ビジネス 2007/07/16 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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