著者は「まえがき」で
「ユダヤ人だから特別に優秀である」と強調するつもりはありません。
それは人種の優劣をつけることであり、私の本意ではありません。
けれども、彼らから学ぶべき点が大いにあることも事実です。
と書く。確かに、世界にこれだけ有能なユダヤ人がいるということは
どこか秘密があるに違いない。
そう思ってこの本を読むと、彼らが勤勉で自らを高めるために努力を惜しまない
ということが見えてくる。
そして「何かに感動する素直な心」こそユダヤ人共通の特性だと、
著者は言う。
随所にユダヤの格言やユダヤ人の名言が出てくる。これがなかなか味わい深い。
人の目は前にある。後ろにはない。
考えるのをやめることは、私にとって生きるのをやめることだ。
話す前に、あなたの言葉を選べ。……etc
ユダヤ本というと、怪しさのようなものを感じてしまうが、この本には、それがない。
ヘブライ大学卒業後、企業コンサルタントなど、
学者ではなく「実学」の世界で生きてきた著者自らの人生観を通して、
ユダヤの箴言、格言などから学ぶべきことを的確に表現している。
基本は「五感を研ぎすます」ことである。
特別なことではない。見る、聴く、触れる…そういった感覚を養うことで、
人間は心の豊かさを手に入れ、頭脳も活性化していくのだ――
と著者は繰り返し書く。
そして「ユダヤ人は、そうしてきたんですよ」と。
非常に説得力のある本だ。