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ユダヤ人とローマ帝国 (講談社現代新書)
 
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ユダヤ人とローマ帝国 (講談社現代新書) [新書]

大澤 武男
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

ユダヤ人はなぜ迫害され祖国を追われたのか。
「キリスト殺し」の汚名を着せられ、その証人として「生かさず、殺さず」の運命を背負わされたユダヤ人の歴史とは。古代ローマ時代の貴重な資料に基づいて検証。

離散、放浪、迫害そして……「悲劇の原点」がここにある!

内容(「BOOK」データベースより)

ユダヤ人はなぜ放浪の民となったのか。ホロコーストにまで至る民族の悲劇的な運命を決定づけたローマ皇帝と古代キリスト教会指導者達の意図とは。

登録情報

  • 新書: 240ページ
  • 出版社: 講談社 (2001/10/19)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4061495720
  • ISBN-13: 978-4061495722
  • 発売日: 2001/10/19
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 230,483位 (本のベストセラーを見る)
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By ともぱぱ 殿堂入りレビュアー トップ50レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
20世紀に起こったホロコースト、そして今も根強い反ユダヤ人感情は、日本人にはなかなかわかりにくい、しかし目をそらしてはいけない問題だと考えますが、本書はその淵源を古代ローマ帝国および初期キリスト教指導者の思想に求めます。塩野七生氏のローマ人の物語シリーズの読者の方ならば、氏の作品によくローマとユダヤ人の関係(カエサルの寵愛、ヘロデ王によるユダヤ支配、カリグラ帝の挑発、ティトゥスによるエルサレム総攻撃、ハドリアヌス帝による弾圧に対するユダヤ人の反乱とその鎮圧)の記述が出てくることはご承知でしょう。それらの記述を集めれば、本作の前半ができあがるのではないかと思うほどです。もちろん、本作はローマ人の物語シリーズでは紹介されていなかった資料やエピソード、それに切り口で、元首制の時代までのローマとユダヤ人の関係を手際よく説明してくれるので、ローマ人の物語シリーズの読者にとっても大いに参考になります。結論として元首制期まではユダヤ民族を滅ぼそうという政策はとられなかった。今につながる反ユダヤ主義が芽生えるのは、キリスト教誕生以降ということになります。そこで、キリスト教化した後期ローマ帝国はどのような政策をとったか、初期キリスト教指導者はどのように考えたかが重要になってきますが、最近のローマ人の物語シリーズではそれらの点は触れられていない。それ故、本書の後半で教わることは実に多く、特にキリスト教の聖人とされる人によって、生かさず、殺さずという考え方が生み出され、それがユダヤ人の放浪の運命を決定づけたとする作者の結論はとても刺激的です。ユダヤ教とそれを母体にしたキリスト教誕生の物語に思いをはせずにはいられないでしょう。
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 糸音 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
ユダヤ人といえばキリスト殺しでも有名であるが、これまで意外と紀元前後のユダヤ人を扱った書物は少なかったように思える。

この書によって当時、ローマ帝国においてはユダヤ人とは現在から思うより遙かにメジャーな存在であったことがわかった。ローマ帝国がそのような大きな力を持つユダヤ人を警戒し、常にコントロールしていこうとし、ユダヤ人もそれに反発してたびたび反乱を起こす過程も興味深かった。またイエスの思想というものがどのような経緯・状況を経てユダヤ人の中から生まれてきたかも知ることができた。
ただ事実を記述するのみでいまひとつ物足りない部分があったのも事実。だから3つ星。

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12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
古代からローマ帝国の時期までのユダヤ人の歩みを追いながら、ユダヤ人迫害の根源を探った労作です。多神教が常識だった時代に一神教を信奉していたユダヤ人は古代から他民族から気味悪がられてはいたが、それは明確な迫害思想ではありませんでした。明確なユダヤ人迫害思想は、キリスト教誕生後、ユダヤ教とキリスト教の対立関係の中でキリスト教が生み出した「ユダヤ人がキリストを殺した」という主張に基づくものだということがわかりやすく説明されています。

ユダヤ人がキリストを殺したのは確かに事実ですが(正確には死刑の実施はローマ人)、キリストだってユダヤ人なのだから考えてみれば変な表現です(日本人同士で殺人事件が起きても「日本人はAさんを殺した」という表現は使いません)。西洋史の原点と言うべきキリスト教の思想が、ユダヤ教との内部対立(当初のキリスト教は独立した宗教ではなく、ユダヤ教ナザレ派だった)によって歪んだものであるという事実はなんだか恐ろしく感じます。“神の権威”は内部対立から生まれた中傷を真実に変えてしまったのです。

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