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ユダヤとイスラエルのあいだ―民族/国民のアポリア
 
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ユダヤとイスラエルのあいだ―民族/国民のアポリア [単行本]

早尾 貴紀
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,730 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

「国民」 の矛盾を問う。近代の国民国家思想・ナショナリズムに起因する 「ユダヤ人」 問題、シオニズム、そしてイスラエル国家について。矛盾する理念に思想はなにを問い、なにを問わずにきたのか。ネイションの世界的展開を再考する、かつてないユダヤ‐イスラエル論。

内容(「BOOK」データベースより)

近代の国民国家思想・ナショナリズムに起因する「ユダヤ人」問題、シオニズム、そしてイスラエル国家について。矛盾する理念に思想はなにを問い、なにを問わずにきたのか。ネイションの世界的展開を再考する、かつてないユダヤ‐イスラエル論。

登録情報

  • 単行本: 348ページ
  • 出版社: 青土社 (2008/3/25)
  • ISBN-10: 4791763947
  • ISBN-13: 978-4791763948
  • 発売日: 2008/3/25
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.8 x 4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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31 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 イスラエル建国から60年。本書の第一部では、なぜどのように「ユダヤ人国家」が建国されたのか、そしてそうではないパレスチナ人との共存一国家の可能性は潰されたのかが論じられます。第二部では、イスラエルのシオニスト左派らのリベラリズムが、いかにパレスチナ人を排除・抑圧することで成り立っているのかという、矛盾と葛藤が論じられます。二部構成によって、歴史と現在が、一冊を通して重層的に描かれています。60年(あるいはそれを遡るシオニズム全体)を貫く「ユダヤ人国家」の理念を批判的に考察するために、必読の書です。
 ブーバー、アーレント、バーリン、デリダ、バトラー、サイードといった思想家らの、現実の国家との格闘、論争の展開も興味深い。
 また本書に通低する問題意識は、シオニズム/イスラエルの近現代史を見直すということが、ヨーロッパ近代の国民国家の歴史を振り返るということでもあり、同時に、日本という国家の成立に伴った暴力の歴史および現在にも深く根ざす「国民主義」を問い直すことでもある、というものです。

 パレスチナの地における紛争はたしかにひどさを増す一方です。占領もジワジワと人々の首を絞めていっています。本書はこうしたイスラエルによるパレスチナの占領の現状を直接的にルポするものではありませんが、この占領の意味を《根底から考えること》こそが重要なのだということを示唆しています。双方の「紛争」が続いているとか、報復の連鎖が止まらないとか、そういったマスコミの表面的な捉え方では、いわゆるパレスチナ問題の原因と解決がどこにあるのかを考えることはできません。
 「民族」とは、「国民」とはそもそも何なのか。なぜそれがアイデンティティとして作用したり、あるいは排除の暴力となったり、対立を生み出すのか。イスラエル/パレスチナにとどまらず、現代世界を再考するために有益な一書です。
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18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By picander トップ500レビュアー
形式:単行本
イスラエル建国に際してアーレントは最後までパレスチナ人と共生する二民族国家を求めながらも、その主張は破れ、50年代以降はイスラエルについて沈黙を守る。建国理念と現実とのあまりの格差に、つまりヨーロッパの難民たるユダヤ人がイスラエルでパレスチナ難民を平然と生み出しているという構造にアーレントが沈黙するのは、アーレントの理論の限界を示すものだと著者は検証する。ブーバー、バーリンといったユダヤ系思想家、サイードのようなパレスチナ人思想家がイスラエルが抱えるアポリアに向き合い解決を模索してきたものの、現実にシャロンのバンツースタン政策は一国家解決か二国家分割かという議論の枠組みを無化していく。現実の政策が悪い方向に進展していくに伴い、ユダヤ−パレスチナ思想家達の理念と現状追認、解決の議論が錯綜していくさまを、本書は記録している。ともすれば「知的ゲーム」に堕してしまう一国家解決案を、欧米の(だからこそ限界があるのだが)思想家がどのように検討してきたのか、難題に向き合い日本も含めた国家そのものの存在を問いかけている。
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