現在ではよく知られていることですが、原始キリスト教においては、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネによる四つの福音書のほかにも、実は30種類くらいの福音書が人々の間に出回っていたそうです。 その中でも異端中の異端といえるのが、あのイスカリオテのユダによる福音書。 すでに紀元180年ごろにはその存在が確認されていました。 このドキュメンタリーは1978年、エジプトの古代墳墓から発見されたそのユダによる福音書の真贋鑑定の経過を追った作品です。 ユダを悪人として葬ったことに端を発する、ユダヤ人排斥の長い歴史にふれつつも、決して四つの福音書の正当性を攻撃する内容ではなく、原始キリスト教の多様性について非常に興味深い考察がなされています。 鑑定に携わっている科学者、考古学者たち(もちろん彼らもクリスチャンです)の、真摯に真実に向きあう態度に好感が持てます。
映像の見事さはかなりのものです。 イエスや12使徒たちが英語ではなく、きちんとヘブライ語(だと思う)で喋っているのも立派。 それにしてもこの文書の発見でキリスト教の歴史がひっくりかえるわけなどありませんが、もしー、もしこの福音書に書かれていることが本当だとしたら今までのキリスト教の歴史って一体―!?