入り口はファンタジーだが、作品の中心には、ジョルジュ・メリエス(フランスの映画製作者で、
映画の創生期において様々な技術を開発し、特にカットを積み重ねて作品を作るという技術を導入した)
の自伝/オマージュを封入した作品である。
他の評者も書いているように読み始めるとちょうど2時間ほどで読み終えられる長さで、
黒炭で描いた、アニメーションの原画のような独特の作風(色のついていないフレデリック バックといった感じ?)の絵が、
まさにアニメーションの原画をめくる様にページをめくるごとに少しずつ動きながら話が続いていき、不思議な読書感を味わうことが出来る。
絵本に分類されているそうであるが、実際は、絵本とグラフィックノベルの中間でよりグラフィックノベルよりの感じだが、
絵と文章の住み分けが絶妙で、集中力を切らすこと無く最後まで読ませる作品に仕上がっている。
また、大人も、こどもも同様に楽しめる内容だと思う。
様々な賞に輝く映画監督として、また古い映画の保存や修復に最も真剣に取り組んでいる篤志家
としても有名なマーチン・スコセッシが監督でこの作品が映画化されたということで期待させられるのだが、
予告編を見て、かなり原作と映画では作品のtextureが違うなと感じた。
映画と原作の世界観は完全に別物だと思う。
映画と同じ時間で読み切れる作品なので、
映画を見た人もこの作品の独特の世界観を楽しんで欲しい。