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グインに傷つけら高熱を発する中でイシュトが「反省」しましたよ!
奥さん! 大変なことです、自分の根源の弱さにとうとう向かいあった
のですから!
「それ」を見ないでいるために人格を分裂させ、したくないことを
無理やりして無茶を重ねてきたのですから、「それ」を超克してし
まえば、やっと「陽気なイシュト」に戻れるのかもしれない。
今ならアムネリスに素直にあやまることだってできるのかも
しれない。
そして既に本編で予告されていた「彼の人生にとって重大な
意味をもつようになるミロク教」への布石がここで打たれたわけ
ですね。
しかしあのイシュトがなあ!
一時はもうイタすぎて彼の登場場面は読むのが辛かったのに。
さて、しかしそう一筋縄にはいかないのがおなじみ栗本節。
続編が待たれます!
流れが変わった要因のひとつは、おそらくアルド・ナリスの死。それは、変な妄執であふれかえったグイン・サーガのよどみを断ちきる効果をもたらした。叱られるのを覚悟で言うならば、作者の当初の構想通り、ナリスがもっと早く舞台から降りていれば……と思わざるをえない。
もうひとつは、アモンの消滅。それは“すべてはヤンダル=ゾッグの陰謀でした”という拍子ぬけのオチ、あるいは後づけに思えるような設定からグイン・サーガを開放する効果をもたらした。古いジュブナイル風の味つけと描写の古代機械や星船は、グイン・サーガを萎えさせる。それらは、筆者のもうひとつのシリーズである魔界水滸伝でやってほしい、というのが正直なところだ。
巨大な艦船になればなるほど、舵を切ってもすぐに進路変更できないのに似て、いまようやく、アルド・ナリスの死とアモンの消滅という効果が顕われ、グイン・サーガの流れが変わっていくのだとしたら――この先を、期待してみたくなる。
現状において、グイン・サーガはむしろ100巻完結という呪縛を超えてから真価を発揮する物語なのかもしれない。
もちろん、予断はゆるさないが、今後の期待を込めに込めて☆四つ。
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