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最も参考になったカスタマーレビュー
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
演奏家が十分使えるレベルの楽器。,
By ご隠居 (関西) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: YAMAHA ピアニカ P-37D
私は量産楽器に対して偏見がある上、ヤマハの没個性な音質には嫌悪感を持っている人間だが、このピアニカは珍しく「あたり」である。以下、この製品を演奏家の立場で説明する。1.[音色とダイナミクスがおもちゃ離れしている] 購入にあたり、これよりも格段に価格の高いHammond44proと比較した。Hammondは実勢4万円を超える高級機種で、 プロ御用達のマシンだが、音色面で不満だった。倍音が少なく、腑抜けのような音色なのである。 それに比べ、これは極めて輪郭のはっきりしたリーディーなサウンドで、倍音が多く、ソロ向きである。 また、ダイナミクスもかなりあり、生グランドピアノと合わせても遜色ない。価格対性能で圧倒している。 7000円前後でこのような「楽器」が手に入るのは驚きである。(インドネシア製だが) 2.[鍵盤] 音域について:国内製品ではHammondについで多い37鍵で、メロディー楽器としては十分である。左手で伴奏を 入れると、少々きびしいものがあるが、そもそもそういう使い方をする楽器ではないので、問題はない。 タッチについて:鍵盤ハーモニカ全般にいえることだが、バネのついたただのスイッチなので、操作感はよくない。 特に、黒鍵の付け根部分での演奏はかなり厳しい。 3.[リードについて] レスポンスについては、さすがにHammondに一歩譲る。特に低音域の反応は一息遅れる傾向がある。また、音量の ばらつきがあり、低音を鳴らしながら高音域でメロディーをとるとかき消されてしまう。 とはいえ、ppでダンギングを使ったトレモロ奏法もできるなど、実用に問題はない。 ピッチの問題 鍵盤ハーモニカ全般の特性として、強く吹くとピッチが下がる。これは合奏時に注意する点である。 下がる分を考慮して、大体の楽器は初期値442-443Hz/Aで設定してある。これが強奏時は440Hz程度まで下がるので、 伴奏楽器は440Hzにしておいたほうがいいかも知れない。 4.[実用上の問題点] a.結露 室温20℃での一時間の演奏で、リードがスティックする程度のかなりひどい結露が起こる。一応水滴のドレーン ボタンがついているが、位置が悪い上に穴も小さいため、確実に排水できず、そのままにしておけば内部のエアチャ ンバー(空気室)にカビなどが大量発生するおそれも多分にある。 これは早急にメーカー対応が望まれる部分である。対策としては、低温時に演奏しないこと、演奏前に楽器を暖める、 などが考えられるが、一度ひどい結露をしてしまうと、吹き口も入り組んでいるため、特殊なブロワーかなにかで 長時間送風でもしないと乾燥は難しいだろう。こういう時の強制乾燥法としては、無水エタノールを少量注いで水分を 置換した後、送風して乾かすという方法があるのだが、火災のおそれもある上、リードなどのコーティングに悪影響 があるため、この機種では適用できない。 そこで最終手段として私は本体を分解してドライヤーで乾燥した。 b.延長パイプ これはくわえにくく、柔らかすぎてすぐはずれてしまうので、Hammondのようにしっかりした素材のものにしてもらい たい。 5.[デザイン・外装] この手の楽器が大体パステルトーンなのに対し、茶系の渋い色は演奏家向きである。ケースは少々チープなので 演奏家の方々はアルミケースがいいだろう。外装はシンプルで美しいが、トーンホールがリードと反対側に開いている のは不可解。音がこもるし、排水もしにくい。 デザインは薄型コンパクトで、好感が持てる。
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