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ヤシガラ椀の外へ
 
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ヤシガラ椀の外へ [単行本]

ベネディクト・アンダーソン , 加藤 剛
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,310 通常配送無料 詳細
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ヤシガラ椀の外へ + ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る (光文社新書)
合計価格: ¥ 3,045

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商品の説明

内容紹介

学問と向き合うとはどういうことか、研究では何が重要なのか…。所属する組織やディシプリンというヤシガラ椀に安住せず、知的冒険精神を大切にする。自分が答えを知らない疑問から出発し、異質な世界にさらされることで感覚を研ぎ澄ませる。執筆時には読み手を思い浮かべ、ジャーゴン(専門用語)から自由になる勇気を持つ。何より、対象地域への愛情や不断の好奇心が研究への原動力となる。『想像の共同体』の著者が、地域研究、比較研究の軌跡や学問的制度の変遷を振り返りつつ、研究のスタート地点に立つ日本の若い読者に向けて綴る。《日本語版オリジナル》

内容(「BOOK」データベースより)

学問で重要なのは、大学の制度や母国といった「ヤシガラ椀」の外に出ることだ―『想像の共同体』の著者が、学問とは何か、研究では何が大切かを、自らの地域研究、比較研究の軌跡と学問的制度の変遷を振り返りつつ、日本の若い読者に向けて綴る。

登録情報

  • 単行本: 320ページ
  • 出版社: エヌティティ出版 (2009/7/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4757142137
  • ISBN-13: 978-4757142138
  • 発売日: 2009/7/17
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.6 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 誰か
形式:単行本
第一章 人生の幸運――幼少期からケンブリッジ大学まで
第二章 個人的体験としての地域研究――東南アジア研究を中心に
第三章 フィールドワークの経験から――インドネシア・シャム・フィピリン
第四章 比較の枠組み
第五章 ディシプリンと学際的研究をめぐって
第六章 新たな始まり

アンダーソン個人の生い立ちや、研究者としての経歴、また『想像の共同体』をはじめとする自著へのコメントなど、実に生き生きと描かれていて、一気に読んでしまいました。自分はこんな風にやってきた、あなたは?と思わず知的探求への意欲が触発されるようなエッセイだと思います。

また戦後アメリカの東南アジア研究の枠組についても概括的な説明があり、さらに訳者による加筆もあって日本のアカデミズム制度との比較がなされている点も興味深く、役に立ちます。

アンダーソンの研究業績や理論だけでなく、その知識人としての姿勢や研究スタイルそのものに魅力を感じている人なら必読です。

なお本書は日本独自の企画で執筆依頼されたもので、英語版の出版は考えていないそうです。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 左党犬 トップ500レビュアー
形式:単行本
大学や母国といった「ヤシガラ椀」の外に出よと説く、名著『想像の共同体』の著者で有名な東南アジア比較政治学者ベネディクト・アンダーセンの「日本限定」の学問的自叙伝である。「日本限定」なのは、英語圏では学者が自伝を書くことはほとんどないため、著者自身がそれを望んでいないためだという。

欧米では政治家はかならずメモワールを書き残すのが、それは政治家にとっては歴史に対する義務であるとみなされている。学者による自叙伝が当たり前の日本語環境ではなかなか想像しにくいことだが、欧米においては学者はそうではないらしい。弟子であり訳者でもある加藤氏と編集者に口説き落とされて、なんとか重い腰をあげて、日本の若い研究者のためになるとして執筆したものであるという。日本語がよめる読者はじつに幸いだ。

「何かが違う、何かが変だという経験は、私たちの五感を普段よりも鋭くし、そして比較への思いを深めてくれる。実は、フィールドワークが、自分が来たところに戻ってからも意味がある理由は、ここにこそある。フィールドを通して観察と比較の習慣を身につけ、やがて自分の文化についても、「何かが違う、何かが変だ」と考え始めるように促され、あるいは強いられるようになるからだ。前提になるのは、注意深く観察し、絶え間なく比較し、そして人類学的距離を保つ、ということだ」(P.143)

比較による観察については、これほど明確に書かれたものはないのではないかと思われる一節である。

ナショナリズム論の名著『想像の共同体』が書かれた背景を明らかにしている箇所がじつに興味深い。アイルランド人の血を引く著者の大英帝国に対する違和感、国民統合の原理であるナショナリズムに対する思いが、ただたんに学問的な関心である以前にアイデンティティそのものに由来するものであることが理解されるからだ。

東南アジア、とくにインドネシアを中心にして、タイやフィリピンに知的な関心を抱いている読者にとっては、研究者以外もぜひ読んでおきたい内容の本だ。繰り返すが、こんな内容の濃い学問的自叙伝を読める日本語読者は、じつに恵まれているのだ。日本語限定だからこそ書けた内容なのかもしれないからだ。
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