第一章 人生の幸運――幼少期からケンブリッジ大学まで
第二章 個人的体験としての地域研究――東南アジア研究を中心に
第三章 フィールドワークの経験から――インドネシア・シャム・フィピリン
第四章 比較の枠組み
第五章 ディシプリンと学際的研究をめぐって
第六章 新たな始まり
アンダーソン個人の生い立ちや、研究者としての経歴、また『想像の共同体』をはじめとする自著へのコメントなど、実に生き生きと描かれていて、一気に読んでしまいました。自分はこんな風にやってきた、あなたは?と思わず知的探求への意欲が触発されるようなエッセイだと思います。
また戦後アメリカの東南アジア研究の枠組についても概括的な説明があり、さらに訳者による加筆もあって日本のアカデミズム制度との比較がなされている点も興味深く、役に立ちます。
アンダーソンの研究業績や理論だけでなく、その知識人としての姿勢や研究スタイルそのものに魅力を感じている人なら必読です。
なお本書は日本独自の企画で執筆依頼されたもので、英語版の出版は考えていないそうです。