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プロフィール紹介によれば、著者はこれまでヤクザの評伝を数々書いてきたフリーライターということです。長年の取材過程で蓄積したヤクザの交渉事例をまとめた一冊というところでしょうか。
端的に言ってしまえば、ヤクザの交渉術は、詭弁・強弁・因縁の類いでしかありません。相手を説得するための理知的な術(すべ)という印象は与えません。相手のちょっとした言葉尻をつかまえては完膚なきまでにたたきのめし、そうすることで十中八九自分の負けであった交渉を有利にひっくりかえすべし、ということを実例とともに紹介しているのが本書です。
ヤクザが、シノギ相手にしろカタギ相手にしろ、こうした戦術を取ることが可能なのも、最終的には暴力によって相手を殺害してしまうことがありうるということが、互いの了解事項として存在しているからでしょう。それは、核兵器をちらつかせながら外交交渉を有利に進めようとする国のようなものです。
法に則って民主的に生きようとしている読者にとって、暴力を背負って初めて成立するような交渉術は学習対象になりえません。その点で本書のタイトルは羊頭狗肉。読者を欺いたものだと指摘できます。
しかし実のところ私は本書をかなり楽しく読みました。詭弁や強弁は、他人事である限りはバカバカしくも喜劇的で、楽しく眺めていられるものですから。よくもまあこれほど強弁できるものだと呆れると同時に、その突き抜けた詭弁に思わずあっぱれと感じ入ってしまう事例がいくつもありました。
そんな訳で本屋さんでも拡販重点商品として平積みしてあるようですね。
しかーしヤクザさんの交渉術をそのままビジネスに応用できるはず
なく、業界の方にはいいんでしょうが、任侠列伝は余計にストレスが
貯まりました(笑)
交渉はテクニックより腹の据わり具合。度量の大きさとスジの通し
方なんでしょう。この部分は大事。
そんなわけで交渉術を学ぼうと思えば星3.5です!。
ただし読み物としては十分楽しめますから新幹線の中で新大阪から
博多にちょうどいい感じですよ。
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