DVDが出るのを待っていました…。
テーマは誰にでも受け入れられるものではないのでしょうがやはり名画だと思います。
日本で人気の高いヒュー・グラントの出演作としてそれなりに有名なこの「モーリス」ですが、
私は、個人的には、いちばんこのキャスティングでよかったと思えるのは
なんつってもモーリス役のジェームズ・ウィルビィですなあ。
原作では確か黒っぽい髪でなかったかなモーリスは?
しかしこの美しいブロンドのモーリス。ハンサムすぎない容貌。(だから繊細な感じのヒュー・グラントとの対比がいい)
タッパがあってすらりと長い手足。(クリケット・マッチでのプレー姿や、黒いジャケットに白いシャツが光るディナージャケット姿の映えること映えること。)
これ以上のモーリスは考えられないように思います。
長くならないようにもう一点だけこの映画の好きなところをあげますと、
ここにアイヴォリー監督のセンスを感じるなと思うのが、ラストシーンです。
原作ではボート小屋の後にモーリスがクライヴを訪れます。
だからモーリスがクライヴに告げる決別の言葉の背景には確固たる事実立てがある。アレックが取った行動をもう私たちは知っているから。
映画ではここが逆になります。そして何倍もいいラストシーンになったと思います。
ボート小屋でのアレックのきらりと光るまなざしがこれまたよかったな。
最後の最後は原作に忠実に、過去を封印するようにパタンパタンと扉を閉めながら、学生時代のまぶしいモーリスの幻影を遠くに見るクライヴ。
楔が外れたような、しかしどこか苦いようなクライヴの表情で余韻を残し終わります。
純粋に個人的な好みですが、大好きな作品です。