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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
生きるのが下手な人々と男を翻弄する女の性とこの世に迷う幽霊達を描く人情噺集。,
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レビュー対象商品: モーパッサン短篇集 (ちくま文庫) (文庫)
43年の短い生涯に300編近い短編小説を著した19世紀のフランスを代表する文芸作家モーパッサンの珠玉の傑作短篇選集です。本書は全3部構成で、生きるのが下手な人々と男を翻弄する女の性とこの世に迷う幽霊達を描く人情噺の味わい深い掌編が豪華に20編収録されていてとても読み応えがあり楽しめます。
『みれん』恋愛も経験せず晩年を迎えた男が若き日の躊躇いを後悔します。『ざんげ』死を前にした妹が姉に打ち明けた悪しき恋の秘密。『ジュールおじさん』アメリカで成功したおじさんの悲しい真実の姿。『ミス・ハリエット』神を信じ愛も知らず逝った老女の哀れな生涯の物語。『首飾り』中流夫人が女友達から借りた首飾りのお陰で夜会の勝利者となるが帰りに紛失してしまい、一転借金返済に追われた彼女に後年残酷な真実が告げられる。『旅にて』旅先で夫人に助けられた男が愛を告げる事なく彼女が死ぬまで見守った奇妙だが真実の愛。『森のなか』年老いてから若き日の情熱を取り戻そうと夫を森へと誘う妻。『逢いびき』愛人との逢瀬に疲れ他の男の誘いに乗る女。『オンドリが鳴いたのよ』熱愛を捧げる男を弄ぶ魔性の夫人。『ピクニック』夫や許婚者が居ながら田舎のピクニックで出会った青年に愛を感じる女の性。『宝石』愛する妻の死後に夫が知った驚くべき真実の姿。『男爵夫人』キリスト像を見に来る男達のお陰で女を取り戻した夫人の話。『めぐりあい』妻の浮気を知り別居した夫が数年後魅力的になった女と再会します。『水の上』霧のセーヌ河で感じた怪異の戦慄すべき正体。『死せる女』死んだ最愛の女性の真実を墓場で知った男の話。『亡霊』古城に現われた女幽霊の奇怪な謎。『眠り椅子』自殺者の心に入り込み未来の自殺協会を夢想するSF風怪談。『死者のかたわらで』実在のドイツの哲学者の臨終の怪異譚。『髪』古家具の中の金髪に恋した狂人の話。『夜』夜を情熱的に愛する俺に襲い掛かる悪夢。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
楽しい読書の時間を過ごすことができました,
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レビュー対象商品: モーパッサン短篇集 (ちくま文庫) (文庫)
名著『メディア都市パリ』の著者でフランス文学研究者、山田登世子さんの編訳になるモーパッサン短篇集。合計20篇が収録されており、そのセレクションといい、明快な訳文の読みやすさといい、申し分ない。おかげで、楽しい読書の時間を過ごすことができた。
ひとつ贅沢を言うならば、巻末の「訳者解説」の中にでも、各作品の原題と執筆年(もしくは発表年)が記してあれば、興味のある向きには便利だったかもしれない。翻訳の底本はガリマール社のものである、と明示されていて、それを参照すればもちろんすぐに分かるのだろうが、一般読者がいちいち調べるのは面倒なので。 なにしろ、恋愛を主題にしたお洒落なものから、ずいぶんと悲観的なものまで、作風がじつに多様であって、はたしてこれらの作品群が同じ時期に書かれたのか、それとも暗いものはモーパッサン自身の暗い晩年に対応しているのだろうかと、気になったりするのである。
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