自分も含めた日本人の悲しい性かもしれないが、いつまでたっても、外国人指向が抜けない傾向があるが、私自身、転換点になった記念すべきCD。時代は80年代なかばだったと思う。モーツアルトのソナタに始まり
その次の挑戦が、モーツアルトのピアノ協奏曲の全曲演奏会PHILIPSでのCD化だった。モーツアルトのピアノ協奏曲はもっとも好きな作品のひとつであるが、なかでも20番はいい。最初の内田光子の20番の演奏をCDで聴いたときのことを忘れられない。彼女独自のやや重い、しかし、とても美しい世界がそこにあった。それ以降は、過去に遡ってCDを買い、新譜は全て買ってきた。世界に誇れる日本人ピアニストであるし、欧米でもそれだけの評価をされている。欧米各地のレコードショップを覗くと大抵の店で、小澤と内田光子のコーナーがあった。来日コンサートもいまでも外人指向はあるが、相当修正された。2000年、「20世紀の100人のピアニスト」という途方もないCD200枚の企画を世界のメジャー・レーベルが共同で制作した。その中に、ただ一人、日本人として入っていたのが内田光子だった。私も買ってしまいました。個性的な風貌で、とても普通の日本人には見えないが、ご本人の話によると、よりよい音楽をつくるため、日本人であることを忘れてしまうほど生活を自己管理されている。日本食もほとんど食べないと聞き、驚いた記憶がある。周辺情報の方が多くなってしまったが、彼女の20番は個性的で美しい、彼女独自の世界があります。ピアノ好きな方、モーツアルト好きな方は多くの方がすでに聞かれていると思いますが、あのCDがこの値段で売られるとは。まだ聴かれてない方、とくに若い方にはお奨めしたい。