ディヴェルティメント17番、K.334の録音はあまた存在するが、
何しろ、殆ど第1ヴァイオリンが弾きっぱなしであり、
その第1ヴァイオリンを、ソロ・アルバムを殆ど残さないまま、
1992年に登山中に滑落死(享年52歳)した、ウィーン・フィルの伝説の名コンサートマスター、
ゲアハルト・ヘッツェル氏が弾いている、というその一点だけで、
極めて貴重である。
何も変わったことをしているわけではないのに、
これほど、音楽的で流麗なモーツァルトらしいモーツァルトの演奏は他に存在しない。
モーツァルトの作品(あらゆる分野を含めて)の最も理想的な演奏の1つである。
発売されてから随分経つ。絶盤にならないという保証はないのだから、
とにかく、騙されたと思って買っておくことをお薦めしたい。