神品といわれる、モーツァルトのクラリネット協奏曲K622。
自分もまずベームから入って、カラヤンを経て、マリナーに落ち着きました。
その後、もう少しいろいろ聞きたくなって、古楽器でピリオド奏法を徹底させているホグウッドを聴いたりしました。
そこでひょんなきっかけから、ひさしぶりにベームのCDをプレーヤーにかけました。
聞こえてきたのは、普通で、地味で、面白みのない演奏だなと思えるような音楽の響き。
でも時が経つごとに、その印象が劇的に変わるわけではないのですが、
自分と部屋の空間に音楽がしみこんでくるように、自然な滋味や、豊かな歌を感じるようになりました。
余分なものもないし、足りないものもないというか、
聴き飽きない演奏というのは、けっきょくこういうものなのでしょう。
ウィーンフィルですが、ベームのドイツ人性というものを感じます。
オペラを振って定評がある彼のオケの歌わせ方というのも感じます。
奇抜なことをしない分、音楽への寄り添い方が丁寧というか、
音楽そのものに近いところにある演奏という気がします。
自分が持っているのはドイツ・グラモフォンの違ったヴァージョンのアルバムです。
ベームのCDはもっといろいろなヴァージョンが出ていたのですが、
もう検索しても深いところにもそれらはないようです。