アメデオ・モディリアニ。1884年イタリアトスカーナ生まれ。1906年にベニスアカデミー卒業後にパリに出る。貧困、アル中、肺結核に悩まされた後、1920年に結核性髄膜炎にて死去。享年35歳。
アパルトマンの管理人、カフェのマダム、美術学校の熱気溢れる学生たち、ホテルリッツに滞在するアメリカ人、画廊に出入りする客や画商・・・。いつのまにか最も活気溢れていた頃のパリへとタイムスリップしてしまいそうになる。アールデコの街の映像を見、フランス語の響きに身をゆだねているだけでも心地良い。
死の影に怯やかされていたモジリアニを演ずるには、ジェラール・フィリップは美しく健やか過ぎるように感じるが、そのジェラールもモジリアニとほぼ同い年でこの世を去るとは誰にも予想できなかったことだろう。アヌーク・エメの輝くばかりの美しさは必見に値する。元愛人のリリー・パルマーの演技も素晴らしい。婚約者を紹介するときの悲哀もこの映画の見所のひとつだろう。悪徳画商モレルの淡々とした演技も素晴らしかった。
ゴッホの苦悩について語る言葉が耳の奥に残り、何もかも見透かすような、瞳を描かないモジリアニの肖像画がいつまでも瞼の裏から離れない。