『ホーリー・グレイル』は、かなり少ない予算で作られたため、元々かなり汚い映像の作品です。HD化といってもそれほど期待はしていませんでした。
しかし見比べるとはっきりと違います。うれしい誤算でした。
くすんで茶色がかった色調はフレッシュに調整され、解像度も情報量も格段と上がっています。ゴミも目につきません。
もちろん同時期の超大作のレストアと比べれば細密な画像とは言い難く、ややグレインが気になりますが、この作品がそうした肌触りの作品であることは、むしろ当然だろうと思います。現状ではこれ以上は望めないでしょう。
自分がこれまで観ていたのはユニバーサル版の2枚組みDVDですが、今回のBDもそこから特典が減らされているということは無く、新収録のものもあってかなり充実しています。ただ本編の冒頭にあった「フィルムのかけ間違い」というおふざけのショートフィルムは、なぜか無くなっています。
発売元がユニバーサルからソニー・ピクチャーズエンタテインメントに移ってから、吹き替え音声の一部がカットされているのは相変わらずですが、よく観ると字幕も少し変わっていますね。
気になったのは序盤でアーサーが言う「百姓め!」が「農民め!」になっていることです。これはどちらも誤訳ではありませんが、王が差別発言をすることをおちょくっているともいえる場面なので、製作者の意図を曖昧にする変更と言えるでしょう。