少し陰性感情に走りすぎたかな、というのが正直な感想です。確かに、この本にあげられている個々の現象は倫理的な問題をあらわしているし、親の道徳心の欠如や生活習慣の便利さのみの追求など、今後考えていくべき問題をはらんでいるものだと思います。しかし、たとえば「子供と一緒に昼間からプレステをするのは言語道断」かといって「お受験戦争に参戦してしつけをするのは親の自己愛」といった両極端な記述を読んでいると、かえって適度な具合をどのあたりに置いたらいいのか分からなくなってきます。子育て中のまじめなお母さんは読まない方がいい。この本に挙げられる「モンスター」ぶりにひとつもあてはまらないお母さんなんていません。実際に、現代は生活は便利になり、近くにコンビニがあり、24時間DVDが借りられる世の中です。「和式便所が使えない」「飯盒でのご飯の炊き方を知らない」現象を、一概にモンスターマザーのせいにされても、じゃあどうすればよいのか、具体的に陽性な案を出してくれ、と言いたくなります。皆、現代のお母さんなら誰しも身に覚えのあることばかりです。現象とは、解釈により良い方向にも悪い方向にもなるものです。この本は陰性の解釈が強すぎて、読むと自分がどうすればいいのか分からなくなってしまいます。
個々の現象のみに憤慨するのではなく、もう少し世代の全体的な流れに目を向けて、具体的な打開案を提案して欲しかったです。