“モンスター・ペイシェント”という題名から、モンスターたちの具体的な事例を挙げて解決策を提示するような本かなと思い購入した。
しかし、事例の紹介は最初の50ページ程度で、
・医療訴訟の増加で医師が恐怖に怯え、現場から逃げ出している現状
・医療費亡国論ではなく、社会保障費興国論が正しいのではないかという問題提起
・医療の民営化に日本が走り出していることについての疑問
・・などなど様々な医療のテーマについての記述がメインであり、非常に興味深い内容だった。
だが、これらのことを論じるのであれば、
・確かに医療費は大きな国民負担になっていること
・勤務医よりも開業医に手厚い医療報酬の見直し
などについての記述も必要ではないのかと思った(著者は開業医らしいのでそれは考えたくないのかな)。
また、P164に
「モンスターの増加は、過剰に肥大した顧客意識に、貧困が油を注いでいるからではないのか。さらにいえば、貧困による一種の“打ちこわし行動”ではないのか。」
という記載があるが、ボランティアなどで救急の現場を見た身としては、
低所得者にクレイマーが多いことなどを考えると、その通りなのかもしれないと感じた。