手にした途端、暖かく迎え入れてくれる、まさにモロッコ的魅力に溢れた本です。
きれいな写真がたくさん散りばめられていてとても読みやすいけれど、内容は広く浅くじゃありません。取材のためにマラケシュにしばらく滞在しただけでは決して書けない奥の深い本です。ショッピング、飲食、宿泊、遊びなど、どのトピックもしっかりと掘り下げて語られています。愛するモロッコ人のご主人やご家族と10年暮らした町だからこそ書くことが出来た本ですね。
この本は日本語で書かれたこれまででもっとも詳細なマラケシュのガイドブックですが、その価値はどこに何があるという地理的情報だけではありません。マラケシュを通して今のモロッコの一面を知ることができる貴重な読み物でもあります。
読んでいるだけで楽しい本ですが、読んでいるだけでは済みません。読んだら絶対にマラケシュに行きたくなります。直ぐに行きたくなります。
それから、この本を読むとマラケシュが分かった気になります。マラケシュ通になった気分になります。でもそれは著者の知るマラケシュに比べれば、サハラ砂漠とその砂のひとつまみくらいの差があることでしょう。著者はこの本を書くにあたって、この店は載せようか、この話題はどうだろうか、ときっといろいろ悩まれたでしょう。この本は著者の持つマラケシュ情報のほんの氷山の一角。
マラケシュについて、モロッコについて、著者は私たちに、これからもっともっといろんなことを教えてくださるでしょう。続編待ってます!