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モレルの発明 (フィクションの楽しみ)
 
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モレルの発明 (フィクションの楽しみ) [単行本]

アドルフォ ビオイ=カサーレス , Adolfo Bioy Casares , 清水 徹 , 牛島 信明
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,575 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

二つの太陽、二つの月が輝く絶海の孤島での「機械」、「他者性」、「愛」を巡る謎と冒険。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ビオイ=カサーレス,アドルフォ
1914年、ブエノスアイレスに生まれ、1999年、同地に没した。小説家

清水 徹
1931年、東京に生まれる。東京大学文学部卒業。明治学院大学名誉教授。専攻、フランス文学

牛島 信明
1940年、大阪市に生まれ、2002年、東京に没した。東京外国語大学大学院修士課程、マドリー大学大学院博士課程修了。東京外国語大学教授を務めた。専攻、スペイン、ラテンアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 197ページ
  • 出版社: 水声社; 第2版;新装版 (2008/10)
  • ISBN-10: 4891766964
  • ISBN-13: 978-4891766962
  • 発売日: 2008/10
  • 商品の寸法: 19.8 x 13.2 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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買いです。 2006/8/18
形式:単行本
ボルヘスとの共著でも名高いカサーレスの代表作です。小説でありながら、読了後、自己の在り方や、自己に内在する他者性といった抽象的な思考にいざなわれます。フォスティーヌという他者に思いを寄せることで生じるモレルという障害が<私>との共通性ゆえ、実は<私>が乗り越えなければならない、自身に内在する「他者性」そのものであるという、ある意味においてモレルと<私>に「鏡像関係」を生ぜしめ、つまりフォスティーヌに寄せる<私>の思いは、実は自己の内面に向けられたものであり、フォスティーヌの<私>に対する無視あるいは軽微な仕草は、<私>の内面における他者性の目覚めを意味しているように読めました。しかし、逆に<私>の内面における他者性の目覚めは、それを明確に認識、超克することで初めて為される、現実における他者とのつながり、あるいはつながることの不可能性を暗示しているようにも思われます。また、フォスティーヌとモレルとの関係も、巻末の「訳者解説」にあるように、モレルを「男装をした同性愛の女」と考えると、モレルを障害とする<私>の煩悶自体が無効になり、それがモレルのような存在そのものが無意味と言っているのか、そういった存在を通して煩悶することが無意味だと言っているのか、僕は後者のようにも思うのですが、それをかなり曖昧に書いているところから考えると、その曖昧さ自体が著者の意図するところではないかという気にもなります。ところで、訳者も述べているようにボルヘスによる序文は、この作品にスムーズに入っていくためのすばらしい先導役になっています。これからこれを読む人は、まずこの序文を十分に吟味して本文に入ると、作品の全体像がより鮮明になると思います。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ボルヘスとの共著でも名高いカサーレスの代表作です。小説でありながら、読了後、自己の在り方や、自己に内在する他者性といった抽象的な思考にいざなわれます。フォスティーヌという他者に思いを寄せることで生じるモレルという障害が<私>との共通性ゆえ、実は<私>が乗り越えなければならない、自身に内在する「他者性」そのものであるという、ある意味においてモレルと<私>に「鏡像関係」を生ぜしめ、つまりフォスティーヌに寄せる<私>の思いは、実は自己の内面に向けられたものであり、フォスティーヌの<私>に対する無視あるいは軽微な仕草は、<私>の内面における他者性の目覚めを意味しているように読めました。しかし、逆に<私>の内面における他者性の目覚めは、それを明確に認識、超克することで初めて為される、現実における他者とのつながり、あるいはつながることの不可能性を暗示しているようにも思われます。また、フォスティーヌとモレルとの関係も、巻末の「訳者解説」にあるように、モレルを「男装をした同性愛の女」と考えると、モレルを障害とする<私>の煩悶自体が無効になり、それがモレルのような存在そのものが無意味と言っているのか、そういった存在を通して煩悶することが無意味だと言っているのか、僕は後者のようにも思うのですが、それをかなり曖昧に書いているところから考えると、その曖昧さ自体が著者の意図するところではないかという気にもなります。ところで、訳者も述べているようにボルヘスによる序文は、この作品にスムーズに入っていくためのすばらしい先導役になっています。これからこれを読む人は、まずこの序文を十分に吟味して本文に入ると、作品の全体像がより鮮明になると思います。
 また、唐突な映画化は思わぬ僥倖という感じでたいへん嬉しいです。未見ですが、こちらの想像力を書き立て煽動するかのような表紙の写真は、奥行きと多層性を兼ね備えたこの作品をどこまで映像で描けているのか、期待と不安の入り混じった複雑な気持ちにさせられます。
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