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モリオ
 
 

モリオ [単行本]

荻上 直子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

収録作は中編2作。表題作「モリオ」と「エウとシャチョウ」。 ・「モリオ」――単調な会社生活を無目的に送る青年モリオは、亡くなった母が愛用していた足踏みミシンを形見として譲り受ける。ミシンを修理しながら、モリオは思い出した。ミシンの下に隠れるのが好きだったこと、ミシンを使う母が大好きだったこと、そして姉のために母が作ったワンピースを着たかったこと。ある日、モリオは自分が着たかった花柄のスカートを縫い始める。ミシンで服を縫う作業を通じて、またある少女との出会いによって、モリオは自分が生きる道を見つける。主人公モリオは、『トイレット』の登場人物モーリーと共通している。 ・「エウとシャチョウ」 末期癌の猫シャチョウを飼う女医ヨーコさんと同棲することになった「僕」。日々、シャチョウの面倒を見ているうちに、才能などなにもないと思っていた自分に、「猫に信頼され心を通わせる」力があることに気がつく……。コンプレックスに苛まれる男と女が、一匹の猫を看取りながら、心の拠り所を得て再生する姿を描く。「モリオ」に登場した生地屋のおばさんとその飼い猫が、こちらにも登場。その存在が二作品をつなぎ、同じ世界観を作り出している。

内容(「BOOK」データベースより)

「モリオ」―青年モリオは、母の形見の足踏みミシンを前に思い出していた。子供のころミシンの下に隠れるのが好きだったこと、ミシンを踏む母が大好きだったこと、そして姉のために母が作った花柄のスカートを穿きたかったことを…。「エウとシャチョウ」―末期癌の猫シャチョウを飼う女医ヨーコと同棲することになった「僕」。日々、シャチョウの面倒を見ているうちに、才能など何も無いと思っていた自分に、「猫と心を通わせる力」があることに気がつく…。

登録情報

  • 単行本: 167ページ
  • 出版社: 光文社; 四六版 (2010/8/19)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 433492722X
  • ISBN-13: 978-4334927226
  • 発売日: 2010/8/19
  • 商品の寸法: 19.2 x 12.4 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
荻上直子監督の世界が大好きで、「トイレット」の上映を楽しみにしていた一人です。
もちろん映画は期待どおりの素晴らしい作品でした。
でも、それと同様に、荻上監督の初小説である『モリオ』に心をほっこりさせてもらいました。リンクした二つの小説と映画に共通して教えられたのは、自分の存在を認めること、そして自分とは異なる存在を認めること。それは言葉の通じない人であれ、ネコであれ同じなんですね。

忙しい生活に疲れている人、人間関係をわずらわしい、難しいと考えている人には、映画を観る前、後にかかわらず、ぜひ読んでほしい一冊。あっ、ネコ好きな人には、『モリオ』に収録されている「エウとシャチョウ」がとってもオススメですよ。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Ilele
形式:単行本
『モリオ』は、やさしくせつない、素敵なお話でした。

この本のモリオくんが、どんなふうに英語を話すモーリくんになるのか・・この本が原作になっている映画“Toilet”も観て来ました。

本の『モリオ』と映画の“Toilet”は、同じモチーフを持った2つのまったく違った物語でした。でも、本のほうがよかった。

本の中で、花柄のスカートをはいて外に出るモリオくんに、下の階に住む少女は「だいじょうぶ」と声をかけます。映画の中でばーちゃんが叫ぶ“cool!”ではない「だいじょうぶ」。この言葉に含まれるニュアンスが、本と映画のコントラストのように感じました。

ひさしぶりにいい本に出会いました。ただ残念なのは、違う物語なのに本の表紙が映画のモーリくんであること。表紙に惑わされず、この本を読むことをお勧めします。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
表題作「モリオ」、もうひとつの「エウとシャチョウ」とも、自分の居場所を見つけだした主人公が、それまで閉じこもっていた殻を破り、周囲の人たちとの関わりを深めていく、という物語です。

解説にもあるように、両作品には「ひだり布地屋」という店が登場し、主人公たちはそれまで探していた花柄の布地や仕事を手に入れます。ここの女店主との出会いが転機となり、それぞれの主人公は、自分の可能性を広げて、よりいきいきと日々を送るようになっていきます。彼女はまるで、主人公の手助けをしてくれる昔話の魔法使いのおばあさんみたいで、この2編の小説自体も、おとぎ話のような不思議な読後感があります。

少年時代のモリオは、母のミシンの下に隠れて安心感を得ていましたが、それは小さい頃に誰もがもっていた秘密基地のようで、読むうちに、遠い昔の懐かしくも温かい感触が蘇ってきました。

日常をしばし忘れてほっと一息つける、素敵な物語です。
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