神田昌典氏が本か何かで「問題解決に必要な思考の枠組みは、
すべて既存のソフトウェアの中にすでに入っている」みたいな
ことを述べていました。(記憶があいまいですみません…)
本書を読んで「確かに、にこまる図はワードの図表の『ベン図』に似ている」
と思ってしまいました。(もっともワードの図表では○が3つですが…。
にこまる図の上の○も含めると3つにはなりますけどね)
ご存知のとおりベン図は、算数(数学)などでも多用されていますので、
昔からあった思考法(問題解決のための図式化)といえるのかもしれません。
ただ、本書の特筆すべき点は、この図を使って世の中のあらゆる現象を
理解してみようと試みたところではないでしょうか。ベン図は知っていても、
○に何を書き込むのか、接合部には何を書くのか、そしてそこから導き
出されることは何か、というところまで発展させて考えているのは、あまり
例の無いことだろうと思います。
本書で著者が注意しているとおり、最近の本はタイトルで買わせよう
とするあまりタイトルが本質からズレてしまっていることが多く残念ですが、
本書も「3秒間」というのは言い過ぎかな〜という気もします。
(ただ、有用なことが書かれているので、タイトルで損をしている気がします)
何事もそうですが、使いこなすまでには時間がかかりますので、
インスタントで手ごろな問題解決方法を望まれる方にはあまり向かない
かもしれませんが、有用な問題解決の方法を身につけたい、という方には、
お勧めできる本です。
注意するとすれば、著者は恐らくメチャクチャ頭が良いのでサラサラっと
書いているのでしょうが、私の理解力では5章まで抽象度の高い話で
理解が追い付かないところがありました。
はじめに6章の実際に描いてみるところを読んで、にこまる図の簡単な
読み書きを身につけてから、本格的に本文を読むと、文章と挿絵が
リンクしてきて理解が深まるかもしれません。
(もっとも私は愚直に頭から読んでしまったので、この方法が
本当に良いかどうかはわかりませんが…)