小学校のころテレビでアリの試合を見ていました。
そのころはすでにロープアドープという相手に打たせて相手の消耗を待つという戦術でしたが
はるか昔に見た軽やかなステップを覚えていて、大好きなボクサーでした。
そのアリがどういう心情で自分の思いを貫いたのか、アメリカ合衆国に対しても。
どれほど純粋だから取り巻き連中にほとんど搾取されても許せるのか。
作者は膨大な人々の証言を淡々と載せていきます。
その証言は心底自分の気持ちを述べたものと、ペテン師たちの言い訳が同列で載せられています。
判断するのは読む人で、アリをどう考えるかは読者に任せられます。
読み続けていくうちにどんどん心が痛くなります。
それでも読み続けたいという衝動に駆られます。
そしてアリはやはりザ・グレーティストだったと思いました。
ただ、対猪木戦(後編)に猪木側の証言がなくそこは惜しいと思いました。