本書のタイトルは「モノづくりの経営思想」となっているが、モノづくりの経営思想のみならず、組織に変革をもたらすためのエッセンスがふんだんに盛り込まれている。事例も18社分掲載されており、組織変革の事例集として有用。
組織を変革しようと考えた場合、反対勢力が出現し、彼らによって変革は進まなくなってしまう。著者は、組織変革を押し進めるために指導者の存在や他社との切磋琢磨、一貫した戦略などが重要であるとしているが、本書が最も強調していたのは社長の本気度、つまり「社長がどれだけ本気になれるか」である。変革には過去の自社・自分を否定することが必要であり、並大抵の努力では実施することができないからであろう。口だけで「変革、変革 」と叫ぶのではなく、社長自ら現場に出向き、変革を指揮する意気込みが重要だと指摘する。
製造業に従事する人のみならず、他の業種のマネージャーなどにもおすすめしたい。