デザインという言葉を聞くと、華やか、きらびやか、カラフルといったイメージが湧く。スタイリッシュとかファッショナブルとかいったイメージもある。このようなイメージからは豪華な装飾が施された製品を思い起こすかもしれないが、著者は「豪華さはデザインではない」と断言する。インテリアのデザインであれば、「家具は最小限のものでじゅうぶん。居住空間を最大限に利用して。用途に応じた環境の証明を」等々。また、著者は、単純化こそ難しく創造力が必要とされる作業である、とも言う。
本書はデザイナーである(絵本作家でもある)ブルーノ・ムナーリのデザイン論であり、デザインに関する「企画の方法論」を述べている。ただし、デザイン設計に関わらない人でも、本書から得られるものは大きいだろう。
「問題とはなにか?」と題された章では、企画の方法論として「どのように問題を解決するのか」の手順について論じている。まずは問題を定義し、その問題をいくつかの下位問題に分解し、そして…最後に問題が解決される。これはどんな仕事についても必要な(有益な)考え方だろう。営業であれば「商品(サービス)を売り込むとはどういうことか」を定義するところから始める、など。
多数のイラストや写真も見ていて面白く、お勧めの一冊である。