まずモデルさんが新書で自分の哲学を著したということ自体が、なかなか新しい試みで面白いと思います。
写真だらけ、化粧品紹介だらけ、美容法だらけ、愛用ブランド品だらけで、方法論に傾きがちなタレント本ではなく、自分の泥臭い失敗談や経験則などの精神論をこれだけ文字で書けるモデルさんは、失礼ながらあまり他にいないのではないでしょうか。
構成は、ビジネス本の形式をとり最後に一言で教訓を表す形になっており、「この人はこれを学んだんだな」「この人はこれを伝えたいんだな」と、論点が読み手にはっきり伝わってきます。
読んでいて一番好感を持ったのは、様々な人に叱られたり、注意されたりしたことをよく盛り込んでいる点です。色々な人からの耳に痛い指摘に対し、ふくれることなく真摯に受け止めて改善していこうとする筆者の人柄が感じられます。
たいていのタレント本には、こういう泥臭い話はカットされているので、素直に素敵だなと思えました。
文体も、カジュアルなんだけど丁寧かつ奢りのない優しい語り口で、読んでいて心地良かったです。
文中にある、「やりたいことを100書き出し、一つひとつを実現していこう」という言葉に刺激され、すぐにノートを買って私もやってみました。
一番に出てきたのが、「英語の使える仕事をする」で、自分でもびっくりしました。仕事のストレスだらけになっていた当時の自分ですが、こんな思いがあったなんて意識していませんでした。意外と自分で自分の一番叶えたいことを押し殺していたんだなと気がつきました。
その後、実際にその通りに転職を実らせ、他にも目標としていた資格を取ったり、最低限週1回以上のジム通いをキープしたり、行ってみたかったところに旅行したりと、思い描いていた「やりたいこと」を次々と実現させ、いろんなことが良い方向に行きました。
本の内容を活かすも殺すも、その本の良いところを実生活にうつし、行動できるかだと思います。
そういった意味で、この本は実生活へのヒントに溢れていて、活かし甲斐のある一冊でした。