日本代表監督に就任が決まった頃の加茂周さんが、自らの生い立ちから学生時代、ヤンマー、日産を経てフリューゲルスで天皇杯をとるまでを綴った手記。
代表監督就任が決まり、いわば得意の絶頂でこの本が書かれちゃったわけで、当然ながら本人は、のちに地獄をみようとは知るよしもない。
腹黒じじい、えらそー、ワンパターン、臆病者なんてイメージのできちゃった加茂さんだけど、本書でその足跡を辿ってみると、それなりに苦労はしているし、当時の環境の中では、限られた経験を最大限にパフォーマンスに結び付けていたことがわかる。
当時の日本人指導者では出色の経歴とはいえ、所詮アマチュア時代の流れを引きずった世代なわけで、そう考えるとW杯予選でのデキゴトも、まぁよくがんばった、一杯々々のところだったんだなあ、と思ったりすもる。
本書ではケレンみなくストレートにいろんな事を書いているので、まあ大体は本当のコトなんだろうな、と想像もつくし。
加茂さんの唱えた「モダンサッカー」(ゾーンプレス!なつかしい・・・)も21世紀の現在から振りかえればもはやセピア色を帯びつつあるワケで、時の流れを感じると共に、「戦犯加茂」の名誉も、そろそろ回復してあげても良いかな、なんて気もしてきます。