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最も参考になったカスタマーレビュー
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
自由の意味を問いかける力作,
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レビュー対象商品: モスクワの孤独―「雪どけ」からプーチン時代のインテリゲンツィア (単行本)
600ページ近い大書で、「雪解けからプーチン時代の」ロシアの、それぞれの時代を代表する5人のインテリゲンツィアの人生が取り上げられている。 しかし、ロシアに関心のある人に向けて、知的好奇心を満たすために書かれた本では、決してない。 5人のインテリの中で特に、日本では無名の存在である「ラリーサ・ボゴラズ」という女性の壮絶な人生、 真摯さに打たれ、心を動かされた。 プラハの春がソ連の軍事介入に踏みにじられたとき、 彼女は、その良心に従って赤の広場で「私は反対する」とデモンストレーションを行う。 彼女らの行動は政治的な意図を持ったものではなく、自らのモラルによるものであり、 「インテリゲンツィアの自立した批判的思考の再生」であった。 これこそ、統制社会にあってなお、真の自由を体現する姿ではないかと感じる。 現代日本の私たちは、統制のない社会に生きるが、真の自由を希求しているだろうか。 ロシアに関心のある限られた人だけではなく、自立や自由の意味について 自らに問いかけながら考えてみたい人に、ぜひ読んでもらいたい本。
13 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ロシアを見る目を増やす,
By まきばは みどり (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: モスクワの孤独―「雪どけ」からプーチン時代のインテリゲンツィア (単行本)
ロシアでは 次期大統領選に 再登場するつもりの現首相に代わって その座のお留守番大統領が 今政権を守っている。現首相の為政は8年続き それによって大国ロシアが 復活しつつあるというのが おおかたの見方だとおもう。その勢いでますます見えなくなる忘れられた声を届けるべく書かれたのがこの本だ。 ソ連時代の活動家にしても これまで日本では知る人しか知らなかった人権活動家の活動も丁寧にひろってある。 現在 政府が作った人権擁護委員会の顔になってしばしばニュースに登場するパンフィーロワの真の位置も示されている。 日本で なぜ こういうロシアが報道されないのか? こういう報道の自己検閲がロシアだけではない という日本についての問題認識に貫かれているからこそ、この本はロシアと無関係の日本のひとたち皆に読まれていい本と思う。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
異議申し立てを貫いた非妥協的知識人とソヴィエト・ロシア社会,
By 食わせ者 (行田市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: モスクワの孤独―「雪どけ」からプーチン時代のインテリゲンツィア (単行本)
スターリン時代を生き抜き、フルシチョフの雪解けの時代に回想録『人びと、時代、人生』を著した作家のイリヤ・エレンブルグ(1891年生まれ)、詩人の夫、オシップ・マンデルシュタームをスターリンの粛清で失った後の42年の人生を非妥協的に生き、『回想』を残したナジェージダ(1899年生まれ)、ソヴィエトの「プラハの春」への介入に抗議して赤の広場に集まり(僅か八人)逮捕された後、人権擁護運動に一生を捧げたラリーサ・ボゴラス(1929年生まれ、晩年にソ連の解体に際会)、そして、エリツィンとプーチンのチェチェンへの軍事介入に反対した科学者のセルゲイ・コヴァリョフと記者のアンナ・ポリトコフスカヤ(批判的ジャーナリストの一人としてプーチン政権下で暗殺される)の五人のケースを取り上げて、知識人の勇敢な異議申し立てが雪解け以降のソヴィエト社会に徐々に浸透し、それを土台から掘り崩したこと、悲しいことにその伝統が今日でも受け継がれている(今のロシアが未だ自由な社会になっていないということだろう)様が描かれている。当然、彼等に対立する体制側の知識人やソルジェニーツィン、サハロフといった人々も登場し、当時の人間模様を知る楽しみもある。550ページの大作。
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