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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「無常という事」より,
By caritas77 (日本) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: モオツァルト・無常という事 (新潮文庫) (文庫)
「又、或る日、或る考えが突然浮び、偶々傍にいた川端康成さんにこんな風に喋ったのを思い出す。彼笑って答えなかったが。 『生きている人間などというものは、どうも仕方のない代物だな。 何を考えているのやら、何を言い出すのやら、仕出来すのやら、自分の事にせよ他人事にせよ、解った例しがあったのか。 鑑賞にも観察にも堪えない。 其処に行くと死んでしまった人間というものは大したものだ。 何故、ああはっきりとしっかりとして来るんだろう。 まさに人間の形をしているよ。 してみると、生きている人間とは、人間になりつつある一種の動物かな』」 川端、小林両氏の共同作業としては、学生の創作コンテストの選者のしごとがありました。戦後のことです。そして、入選作なし、評者評の傑作が残りました。
32 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
平成18年8月に改版されました。,
By うなぎ (さいたま市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: モオツァルト・無常という事 (新潮文庫) (文庫)
そもそもこの本は昭和36年5月に初版が刊行され、平成3年11月に56刷改版。それが平成18年4月に74刷まで増刷して8月に75刷が改版となりました。では、今回の改版で何が変わったか? 3つあります。まずは版組が平成3年版よりゆったりしました。昭和36年版は1ページ18行(1行43字)、平成3年版は1ページ17行(1行41字)が、平成18年版では1ページ16行(1行38字)になっています。次に富岡鉄斎論が昭和23年の「時事新報」に発表された現行題「鉄斎1」だけだったのに加えて、昭和24年の「文学界」の発表の「鉄斎2」と昭和30年角川書店「現代日本美術全集第1巻」所収の「鉄斎3」計2編が増補されています。そして、「小林秀雄全作品」の脚注に基づいた注解が60数ページにわたってついています。上の画像は平成18年版(「小林秀雄」の文字がセンタリングされています。平成3年版は左寄せ)のものです。注解はおおむね辞書的なものですが中には梅沢万三郎の当麻を「著者が観た公演は昭和17年2月頃に行われたものと思われる」と踏み込んだ注解もあり星5つつけましたが、雪舟(や顔輝)の「慧可断臂図」や光悦宗達の図版もあるとより一層いいですね。
49 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
小林秀雄の切れ味,
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レビュー対象商品: モオツァルト・無常という事 (新潮文庫) (文庫)
小林秀雄の入門作としては最適だし 今でも僕はこの本が一番小林の中では好きで この20年間出張や旅行によく持っていっている。収録されている評論はいずれも概して短く そして なにより 切れ味が抜群である。実際 入っている「徒然草」や「平家物語」は全編 名セリフ集のような趣を湛えており つくづく 日本語の持つ美しさ、豊かさに感心してしまうほどである。 年寄りじみたくないが (そして僕自身 まだ40歳になったばかりという 「若手」なのだが) 今の日本人が使っている日本語の汚さは 昭和30-40年代の 公害を思わせるほどである。これは偏見も入っているかもしれないが 汚い言葉は 使っている人をスポイルすると思っている。その意味で この小林の作品は 是非各位に読んでほしいと思う次第である。
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