著者が、パソコンに触りだしたのは67歳の時。最初はワープロ、DTPとして利用していたが72歳からはネット利用を始め、74歳でホームページを開設し、メールマガジン「電子耕」の発行を開始した。さすがは元編集者というべきか、それぞれの利用にあたって最初に明確な方針を立て、入念な準備をするあたりは色々と参考になる。ホームページは「自分とはこういう人間であるという明確な存在意識の表現」と明解に定義してみせるし、メールマガジンでは「誰のために何を表現するか」を最初に考え抜き、協力者を募ってから開始する周到さを見せる。
そうして発行したメールマガジンは、当初の思惑を超えて読者相互のコミュニケーションを生み出していく。中高年の自殺、若者の進路相談、国旗・国歌問題、そして、本人が骨髄腫という難病を患ったことを公表したあたりから、メールマガジンの性格が「誰かのために発行する」から「出すことによって読者に自分がはげまされる」ものへと変わっていく。
これはおそらく最も幸福なネット利用の実例だ。インターネットは決して暗黒面だけではないのである。自分もまた、このようにネットと付き合っていきたいと思わせる。
( 松浦晋也=ノンフィクションライター)
(日経パソコン 2002/12/09 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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最も参考になったカスタマーレビュー
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
あっぱれ、原田勉さん。先ずは本を楽しみました。,
By 清愚 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: メールマガジンの楽しみ方 (岩波アクティブ新書) (単行本)
高度情報化社会では、「生涯現役」が難しい。そう思っています。一つの仕事では定年年齢までも勤め難いからです。しかし、この本で、道具を変えてその使い方をそこそこに覚えると「生涯現役」が可能だと教えられました。情報化社会は自己表現社会です。原田さんはそれを実践している。メルマガを発行後、多発性骨髄腫でがん告知を受け、半年ほど悩んだ末に自身のメルマガにがんを病んでいることを記事にしてさらに多くの購読者を獲得し、療養に役立つ情報を得、励ましを受けているという。私は、自分がメルマガの発行者になるつもりはいまのところありません。発行し始めると相当のエネルギーと時間が必要になるだろうと思われるからです。しかし、購読者としてメルマガに参加はできます。 シニアと若者が交流するには、原田さんがいうように、確かにメルマガがいいでしょう。この本の中に記されている実例がその証拠を示しています。 どうぞ原田さん、自愛なされながら、「継続は力なり」を証明して下さい。
1 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
シニアの楽しみの1つを紹介,
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レビュー対象商品: メールマガジンの楽しみ方 (岩波アクティブ新書) (単行本)
メールマガジンを通しての交流で、戦争や平和、病気、生きがいなどのテーマについて、こんな意見交換ができて、良かった、という話題がほとんどです。 シニアでもできる、楽しみの一つとして、その楽しさ、やりがいは、十分伝わる本です。 メールマガジン発行のknow-Howについては、数ページでメールを書く際のポイントがある程度です。 メールマガジンを出す、あるいはメールマガジンを仕事や趣味に役立てるという面では、あんまり参考にならないと思います。
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