松本零士、やっぱいいよね。銀河鉄道999が放映・映画公開されてからそろそろ30年。
その間、ガンダム時代があり、うる星やつらの時代があり、ナウシカ以降の宮崎アニメの
黄金時代があり、いつの間にかアニメを全く見なくなり、あの時小学生の自分は今や40
のオヤジに向かいつつある。
でも、あらためて思ったのは松本零士の物語世界が一番好き。ハーロックも好き、エメラ
ルダスも好き、大純情君も好き、戦場漫画シリーズも好き。当然、銀河鉄道999は大好
き。そういう人は本作品を見ましょう。
細かい事を言い出せば過去の作品と矛盾点はあれど、気にしてはいけない。むしろ、子供
の頃に置き去りにした疑問が、長い年月を経てつながりつつある事を楽しまねばなるまい。
機械化して、身も心も変わり果ててゆく1000年女王”雪野弥生”のシーンは見ていて
辛いものがあるが、厳しい現実と自らの立場ゆえにああいった道を選んでしまった彼女は、
今や年を取って、厳しい現実と会社や社会での自らの立場に葛藤し、時には信念に反する
ことを平然とやり、心に多くの逡巡を抱え、罪悪感と無力感に浸る頃であろう、我々松本
アニメ世代にはシンパシーが持てるはず。
さあ、これを見たら昔見た劇場版銀河鉄道999をすぐ見ましょう。狂った母とともに生
きながら母を裏切り続けたメーテルの苦悩と悲しさ、しかし、それが母の遺言?であり、
父の信念であるとしたら・・・・。こんな辛いこと、メーテル一人ではやれないよ。
エメ姉は大山トチローを愛して大人になり自立したが、メーテルは貧乏くじ引いて、母の
呪縛の元に生きてきたんだよな。この作品を見ると、メーテルは鉄郎を導く大人の女性で
はなく、苦悩する大人びた少女だったと解釈できる。その呪縛を解いたのが鉄郎。少女の
メーテルが少年鉄郎を愛すると考えれば、そう、あの二人の恋愛感情は不自然ではないん
だよね。鉄郎を愛して母の呪縛が解けたわけだ。だから、エメ姉やハーロックもそんな不
憫なメーテルを放っておけないんだろうね。だから、いつもピンチの時に加勢してくれる
し、また、そんなメーテルの呪縛を解いた鉄郎は、2人から見ても偉大な男なんだろう。
まあ、賛否両論あろうが、これをきっかけに昔の作品を見ることがオススメ。